厚労省、包括の機能を強化 土日も開所 地域全体を視野に 「業務過多」との声も―社保審・介護保険部会

《 左:社保審・介護保険部会 30日 》
厚生労働省は9月30日の社会保障審議会・介護保険部会で、地域包括支援センターの機能の強化を図る方針を打ち出した。相談のニーズが高まっているため、土日・祝日も開所するところをもっと増やしたり、電話での対応を充実させたりする必要があると説明。ケアマネジメント支援の業務について、地域全体に視野を広げた取り組みへの展開を促していく意向も示した。

第65回社会保障審議会介護保険部会資料

一方で委員からは、「ますます業務過多になる」「現場はすでに忙殺されている」といった懸念の声が相次いだ。十分な体制が確保されるように後押しし、実効性が担保される環境をつくることが課題となる。厚労省は今後、現場の実情を調べながら有効な対策を検討していく考え。審議会ではこれまで、要支援者のケアマネジメントを切り離して負担を軽くすべきという意見が多くあがっていたが、この日は論点に含めなかった。

相談の仕組みに力を入れるのは、政府が目標とする「介護離職ゼロ」の実現に向けた施策の一環。働きながら親を支えている家族など、仕事と介護の両立に苦慮している人のサポートにつなげる狙いがあり、地域で「相談会」を開催することも一例としている。厚労省はすでに、来年度予算の概算要求にモデル事業を行うための経費を盛り込んでおり、その成果も踏まえて効率的な手法を提示していく計画だ。

ケアマネジメント支援については、「個々のケアマネジャーへの直接的な支援が中心となっている。住民や事業所などを対象にした取り組みも必要」と指摘。「地域全体をターゲットとする支援へ拡大するとともに、全体像の整理を行い、業務のプロセスや取り組み事項などを具体化・明確化してはどうか」と提案した。厚労省はこのほか、要支援者の退院時の調整など医療との連携を深めるための関与を、包括の役割として位置付ける案も出している。

3職種に「準ずる者」の配置、見直しへ

この日の審議会で厚労省は、包括の人員配置のルールを見直していく方針も示した。現行の基準では、保健師、社会福祉士、主任ケアマネの代わりに「準ずる者」を配置することを認めているが、これを将来的に廃止してはどうかという。十分な知識やスキルがある人に担ってもらうためとしている。

「準ずる者」の配置が可能なのは、担い手がいないなどやむを得ない事情がある場合。経験を重ねて高い能力を持っているなど、3職種にそれぞれ定められている条件をクリアしていれば、資格が無くても仕事を任せられる。例えば社会福祉士。厚労省の調査では、昨年は5.2%が「準ずる者」だったと報告されている。

厚労省は保健師を例外として扱う考え。確保が特に難しい実態を考慮し、「準ずる者」の条件を厳格化する対応にとどめたい意向を説明。委員から大筋で了承を得た。

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