ケアマネドットコム

配信日:2016/03/18  カテゴリ[介護報酬改定]  閲覧数[21355]

ケアマネ事業所、3割が「特定事業所加算」を算定 「加算1」は2.2%


《 調査結果は16日の介護給付費分科会 改定検証・研究委員会で公表された 》

今年度から再編された居宅介護支援の「特定事業所加算」について、2.2%の事業所が最も単価の高い「加算1」を算定していることが、厚生労働省の調査で16日にわかった。「加算2」は17.8%、「加算3」は10.0%。加算を取得しているところでは、ケアマネジャーの資質を上げるための取り組みが充実している傾向もみられた。

この調査は、厚労省が民間のシンクタンクに委託して昨年11月に行ったもの。全国3,000ヵ所のケアマネ事業所が対象で、54.9%の1,648事業所から回答を得ている。16日に公表されたのは結果の概要。厚労省は来月以降に正式な報告書をまとめ、次の介護報酬改定をめぐる議論の基礎データとして活かしていく考えだ。

ケアマネ事業所の「特定事業所加算」は、主任ケアマネが常勤・専従で働いていたり、中重度の要介護者が一定割合を占めていたりするなど、質の高いサービスを提供している事業所を評価する仕組み。昨年度までは、要件の異なる「加算1(500単位)」と「加算2(300単位)」の2種類が用意されていたが、今年度から3種類へと細分化された。人材育成に協力する体制が新たに求められたことや、人員配置の強化が必要になった(加算2以上)ことなどがポイントだ。

特定事業所加算の算定要件(今年度から人員配置・要件に変更があった部分)
特定事業所加算1(500単位)
1 常勤専従の主任介護支援専門員を2名以上配置
2 常勤専従の介護支援専門員を3名以上配置
3 中重度の利用者の占める割合が40%以上
4 法定研修等における実習受入事業所となるなど人材育成への協力体制の整備
特定事業所加算2(400単位)
1 常勤専従の主任介護支援専門員を1名以上配置
2 常勤専従の介護支援専門員を3名以上配置
3 法定研修等における実習受入事業所となるなど人材育成への協力体制の整備
特定事業所加算3(300単位)
1 常勤専従の主任介護支援専門員を1名以上配置
2 常勤専従の介護支援専門員を2名以上配置
3 法定研修等における実習受入事業所となるなど人材育成への協力体制の整備

ケアマネ事業所のうち、「特定事業所加算」を取っているところはどれくらいあるのか? 調査の結果を以下にまとめた。


《 厚労省の調査結果をもとに作成 》

今回と前回を比べると、加算を算定している事業所が全体に占める割合は、それぞれ約3割と変わらない。要件が厳しくなった「加算1」は、0.6ポイント減っている。厚労省の担当者は、「昨年度まで『加算2』を取っていたところは、今年度から『加算2』と『加算3』に分かれた。増収を狙って『加算2』を選んだ事業所がやや多かったようだ」とみている。

調査ではこのほか、「特定事業所加算」を取得している事業所とそうでない事業所で、ケアマネを育てる取り組みに差があることが示された。例えば、「主任ケアマネなどがスーパーバイズを行っている」と答えたところは、「加算あり」が51.4%、「加算なし」が15.2%、「1人事業所」が3.3%。「研修の実施状況や効果を評価している」は、「加算あり」が44.6%、「加算なし」が25.7%、「1人事業所」が19.1%だった。調査に加わった日本赤十字看護大学大学院の福井小紀子教授は、「加算を取っている事業所では、個々のケアマネへのサポートがより手厚く行われていることを確認できた」と解説している。