=社保審・介護給付費分科会= 介護職員の8万円賃上げに疑問の声 「本当に人材確保につながるの?」


《 社保審・介護給付費分科会 19日 》

介護職員の処遇改善に向けて来年10月に新設する加算の基本設計を決めた19日の審議会―。委員からは目指す効果が表れるのか十分に検証していくよう求める意見が相次いだ。

「これで本当に人材の確保につながるのか、ということが非常に心配」

そう吐露したのは連合・総合政策局の伊藤彰久生活福祉局長だ。「職場の人間関係にどんな影響が及んだか、という観点からの調査もいるのではないか」とも注文をつけた。厚生労働省は、「目的が達成されたかどうかしっかりと確かめていく」と応じている。うまく結果が出なければ追加策を期待する声も強まりそうだ。

来年10月の賃上げは、介護職員の深刻な不足の解消につなげることが狙い。厚労省は各施設・事業所に、現場を牽引している「リーダー級」の人材を優遇してもらう方針。月8万円の賃上げとなる人、あるいは賃上げ後に年収が440万円(全産業平均賃金)を超える人が1人以上いなければならない、とのルールを設けることも決めた。

第167回社会保障審議会介護給付費分科会資料

連合の伊藤局長は会合で、「月8万円アップ、年収440万円以上が1人、となることを非常に懸念している。それで人材確保につながるのか」と疑問を呈した。そのうえで、「介護分野全体として、全産業の平均賃金を上回るようにしていくことが当然ではないか」と指摘。「業界全体の賃金の底上げを目指し、今後さらに継続的な処遇改善を政策として行っていくべき」と主張した。

会合ではこのほか、「巨額の費用を投じる施策。人材の確保に寄与したかしっかりチェックして欲しい」「今回の賃上げの課題を検証し、次の通常改定でも必要な対応をとるべき」といった声もあがった。

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