社会保障関係費、自然増を4,768億円に圧縮 2019年度予算案

平成31年度予算のポイント、我が国の財政事情、平成31年度社会保障関係予算のポイント(12/21)《財務省》

今回のポイント
●政府は12月21日、2019年度当初予算案を閣議決定した。8月の概算要求時点では6,000億円の自然増が見込まれていたが、▽介護保険料の総報酬割の拡大と生活扶助基準の見直し等(▲807億円)▽薬価の実勢価改定等(▲503億円)▽年金スライド分(101億円増)-で差し引き4,768億円まで圧縮された。
○2019年度の消費税増収分の概ね半分の財源(4,808億円)を活用して、介護人材の処遇改善や社会保障の充実を図る。
○地域医療介護総合確保基金の増額や、低所得高齢者を対象にした介護保険料軽減措置の拡充のほか、国費300億円を投じて医療機関のICT化の取り組みを時限的に支援する基金(医療ICT化促進基金・仮称)を創設する。

政府は12月21日、2019年度当初予算案を閣議決定した。一般歳出のうち社会保障関係費は、総額34兆587億円。8月の概算要求時点では6,000億円の自然増が見込まれていたが、▽介護保険料の総報酬割の拡大と生活扶助基準の見直し等(▲807億円)▽薬価の実勢価改定等(▲503億円)▽年金スライド分(101億円増)-で差し引き4,768億円まで圧縮。骨太の方針が求めていた、高齢化による増加分(4,800億円)に収める目標を達成した。2019年10月の消費税率引き上げ時に行う社会保障充実施策の経費なども含む、社会保障関係費全体では、2018年度当初予算に比べて1兆704億円(3.2%)の増加となった(p15参照)(p40~p42参照)。

社会保障関係費の内訳は、▽医療給付費11兆8,543億円(2018年度当初予算比2,464億円・2.1%増)▽介護給付費3兆2,101億円(1,148億円・3.7%増)▽年金給付費12兆488億円(3,636億円・3.1%増)-など(p39~p40参照)。

2019年10月の消費税率10%への引き上げに伴う対応では、医療機関や介護事業者が負担する控除対象外消費税を補てんするため、診療報酬本体は0.41%(国費200億円増)、介護報酬は0.39%(国費48億円増)の引き上げを行う。一方、薬価と医療材料は、消費税増税分の上乗せで国民負担が過重にならないよう、市場実勢価格を踏まえた価格の引き下げを同時実施。改定率は、薬価が▲0.51%(消費税対応0.42%増/国費203億円増、実勢価改定等▲0.93%/国費▲493億円)、材料価格は0.03%増(消費税対応0.06%増/国費27億円増、実勢価改定▲0.02%/国費▲10億円)とする(p42~p43参照)。

消費増税財源で医療機関のICT化促進のための基金を創設

また、2019年度の消費税増収分の概ね半分の財源(4,808億円)を活用して、介護人材の処遇改善(公費421億円、うち国費213億円)や社会保障の充実を図る。社会保障の充実では、地域医療介護総合確保基金の増額(医療:1,034億円、介護824億円、いずれも公費)や、低所得高齢者を対象にした介護保険料軽減措置の拡充(450億円)のほか、国費300億円を投じて医療機関のICT化の取り組みを時限的に支援する基金(医療ICT化促進基金・仮称)を創設する(p2参照)(p41~p42参照)(p44~p46参照)。

低所得者の後期高齢者医療制度の保険料(均等割)を、国庫補助で8.5割または9割軽減する特例措置は廃止し、2019年10月から本則の7割軽減に戻す。ただし、低所得者に新たに支給される「年金生活者支援給付金」の対象外である8.5割軽減適用者については、特例として2020年9月までの1年間に限り、国費による補てんを実施。この間は実質、現行の保険料のまま据え置かれることになる(p45参照)(p55参照)。


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