=社保審・介護給付費分科会= 来秋の賃上げ、“リーダー級”の介護福祉士がメイン 業界10年も対象 厚労省


《 社保審・介護給付費分科会 12日 》

勤続10年の介護福祉士を中心とした賃上げに向けて来年10月に新設する加算をめぐり、厚生労働省は12日、最も重視すべき人材の対象に“業界10年”の介護福祉士も加えられるようにする方針を決めた。介護福祉士の資格を有することを要件とする一方で、「勤続10年」の考え方は事業所の裁量で定められる仕組みとする。

資格を取ってから10年経っていない、複数の法人を渡ってスキルを磨いてきた、ケアマネや相談員として活躍していた、障害福祉の世界で見識を深めていた―。

こうしたベテラン介護福祉士も、認められれば高い評価を受けられる。描かれたのは現場を牽引する「リーダー級の介護職員」という人物像。介護福祉士になってから同じ職場で10年以上働いた人のみ、という厳格なルールにはならない。

厚労省はこの日の審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)で提示、大筋で了承を得た。19日にもまとめる審議報告に盛り込む。

第166回社会保障審議会介護給付費分科会資料

詳細の通知、年度内にも

来秋の賃上げは介護職員の人手不足の解消が目的。一定のキャリアを持つ人を優遇するのは、辞めずに長く頑張っても賃金が上がっていかない現状を改めるためだ。

厚労省は施策の効果が薄れないよう、新加算の算定で得られる原資を事業所内で配分する際の優先順位を、

1. 経験・技能のある介護職員

2. その他の介護職員

3. その他の職種

とする考え。“経験・技能のある介護職員”の定義が1つの焦点だったが、事業所が柔軟に設定できることとなった。その現場に欠かせない優秀な人材が対象から外れないようにする狙いがある。

「裁量権を全て経営者に与えてしまうのも問題がある」。審議会の委員からはそんな声もあがった。

厚労省は詳細を書き込んだ通知を年度内に出す予定。柔軟な運用を認める方向を維持しつつ、一定の例外規定を設けたり相応しい人物像を例示したりする可能性もある。

この日の会合では、「勤続10年以上の介護福祉士が基本」と改めて明示。加えて、「リーダー級の介護職員」の賃金を他の産業と比べて遜色ないレベルへ引き上げることが趣旨、と説明した。このほか、“経験・技能のある介護職員”の中に月8万円の賃上げとなる人が1人はいなければいけない、との決まりを作る考えも示している。

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