来秋の介護報酬改定、消費増税対応で基本報酬引き上げへ 毎月の限度額も 厚労省

来年10月に実施する介護報酬改定に向けて、消費税率の引き上げで嵩む施設・事業所の出費をカバーする方策を協議している厚生労働省は8日、各サービスの基本報酬の上乗せを基本に対応する方針を示した。

各種加算も増税の影響を色濃く受けるものは単位数を積み増す。改定前と同量のサービスを使えなくなる高齢者を生まないよう、毎月の限度額(区分支給限度基準額)の引き上げも検討していく。自民党の社会保障制度調査会で説明した。

今後、業界の関係者や有識者でつくる審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)でも俎上に載せる。医療保険の診療報酬の動向も踏まえて議論を深めていく。政府として来年度予算案をまとめる年末に大枠を固める。

基本報酬や加算の引き上げ幅は、直近の「介護事業経営実態調査(2017年度)」の結果などから割り出す。施設・事業所が仕入れなどでどれだけ消費税を負担しているか、データを詳しく分析して決めていく。その結果を踏まえて毎月の限度額も調節する。税率が5%から8%になった前回の2014年4月も同じ手法がとられた。厚労省は全体で0.63%のプラス改定とし、あわせて限度額の引き上げにも踏み切った。

今後の焦点は2つ。1つは施設の食費・居住費だ。消費増税でコストが膨らむため、国が定めている標準的な費用(基準費用額)を実態に合わせて引き上げ、施設側の負担を抑えるよう訴える声が出ている。厚労省は前回の2014年4月、「見直しを要するほどコストは変わっていない」として基準費用額を据え置いた経緯があり、関係団体は不満を募らせている。

もう1つの焦点は、施設・事業所の高額な設備投資にかかる消費税の負担をどう扱うか。業界は何らかの対応をとるよう強く求めているが、厚労省は今のところ慎重な姿勢を崩していない。

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