= WAM:今年度改定の影響調査 =居宅介護支援の損益、多くの事業所が「横ばい」 加算取得は規模の大小で明暗

福祉医療機構が5日、今年4月の介護報酬改定に関するアンケート調査の結果を明らかにした。

基本報酬が約1%引き上げられた居宅介護支援の損益をみると、5割から6割の事業所が「横ばい」と回答。医療と介護の連携強化などに向けて見直された加算の算定状況では、在籍するケアマネジャーの数が多いところほど算定率が高い傾向がみられた。

平成 30 年度介護報酬改定の影響に関するアンケート調査の結果について

この調査は、福祉医療機構の貸付先を対象として今年7月にインターネットで実施されたもの。社会福祉法人を中心とした1298法人が回答したという。居宅介護支援の回答数は676事業所。

居宅の損益を設置形態別にみると、併設型では61.1%が「横ばい」と答えていた。「増益」は19.4%、「減益」は19.6%となっている。一方の独立型では「横ばい」が54.8%。23.7%が「増益」、21.5%が「減益」だった。「横ばい」と「減益」が多くを占めており、依然としてシビアな状況が続いていることが分かる

ターミナルケア加算、算定は3.6%

「入院時情報連携加算(*)」の算定状況をみると、加算(I)を主に取得している事業所が58.7%、加算(II)を取得している事業所が8.7%だった。情報提供の方法では、加算(I)でも「医療機関を直接訪問」が75.6%にのぼっている。改定後も以前の運用をそのまま続けているところが多いようだ。

* 入院時情報連携加算
利用者が入院する際に医療機関へ必要な情報を提供することで算定できる。厚労省は今年度の改定で情報提供のスピードを重視。訪問やメールなど手法は問わず、入院後3日以内に情報を提供すれば200単位/月の加算(I)、入院後7日以内なら100単位/月の加算(II)を取得できるとした。

「ターミナルケアマネジメント加算(*)」の算定状況をみると、27.2%の事業所がその体制を届け出ていた。ただし、算定の実績があったのは24事業所のみ。全体の3.6%にとどまっていた。

* ターミナルケアマネジメント加算
在宅で亡くなった末期がんの利用者への頻回訪問を評価する新設の加算。400単位/月。死亡日前14日以内に2日以上在宅を訪問、主治医からの助言も得つつ利用者の状態を細かく把握し、必要な支援を展開することなどが要件だ。24時間連絡がとれ、必要に応じてサービスの調整などにあたれる体制が必要。

ケアマネが3人以上いる事業所とそうでない事業所を比べると、加算の算定率に顕著な差がみられた。

例えば「退院・退所加算」。3人以上の事業所は67.6%だが、3人未満は38.8%だった。「ターミナルケアマネジメント加算」の体制を届け出ている事業所も、3人以上は38.0%だが3人未満は12.1%にとどまっている。福祉医療機構はこれらを踏まえ、「規模の大きな事業所ほど複数の加算取得に取り組みやすく、医療・介護連携の役割発揮をとおして収益面でも評価される構造となりつつある」と分析している。

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