「超高額薬で皆保険が綻ぶ可能性も」 社人研・遠藤所長、議論の必要性を指摘

国立社会保障・人口問題研究所の遠藤久夫所長が25日、医療費や介護費の動向などをテーマに都内で講演した。

遠藤所長はこの中で、開発・製造のコストが非常に大きく極めて高額な医薬品が「これからどんどん出てくる」との見通しを示し、それが医療費を急増させる要因になり得ると指摘。「非常に効果が大きく非常に高額な医薬品が多く出てきた時にどうするのか。有効性・安全性が認められたものは基本的に保険収載する、という我が国の国民皆保険体制が綻ぶ可能性もある。費用を誰がどう負担するのか、議論していかないといけない」と述べた。

遠藤所長は社会保障審議会の医療保険部会や介護保険部会の部会長。過去には診療報酬を扱う中医協の会長も務めていた第一人者だ。

「非常にショッキング。驚愕的だった」。遠藤所長は講演で、2015年度の国民医療費(42兆3644億円)が対前年度比で高い伸びを示したこと、その主な要因が超高額医薬品の上市だったことをそう振り返った。

「医療費の膨張を抑えるためだと言っても、赤字になってまで供給を続けるメーカーはないと思われる。メーカー側の研究開発・安定供給のモチベーションを維持しつつ患者のアクセスを広く担保するとなると、ものすごい費用がかかってしまう」と説明。「それをどう賄うのか。民間保険で対応するのか、あるいはそうでないのか。色々な考え方がある。今後そういう議論をしていかないといけない」と語った。

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