= 社保審・介護保険部会 =厚労省、介護予防の「通いの場」テコ入れ 専門職を置き高機能化 医療と一体実施へ


《 社保審・介護保険部会 26日 》

厚生労働省は26日、介護保険の介護予防と医療保険の保健事業を一体的に実施するための新たな仕組みを創設する方針を決めた。健康寿命の延伸につながる効果の高い事業を展開し、今後の給付費の伸びを抑えていくことが狙い。社会保障審議会の部会で提案し、委員から大筋で了承を得た。

厚生労働省ホームページ 第74回社会保障審議会介護保険部会資料

厚労省が想定しているのは、全国に7万6492ヵ所ある介護保険の「通いの場」をうまく活用すること。参加者同士のコミュニケーションや関係づくり、体操・運動といった既存の取り組みにとどまらず、専門家による疾病予防や口腔管理、フレイル対策などのサービスも併せて行っていく。言わば「高齢者サロンの高機能化」で、保健師や栄養士、リハ職などに活躍してもらう構想を描いている。

同様の取り組みは以前から一部の自治体で実践されてきた。「その制度的な位置づけを改めて明確にすることで、広く全国へ普及させていきたい」。厚労省の担当者はそう話す。介護保険と医療保険の垣根を取り払い、地域ごとの体制をより効率的に作ってもらいたいという思惑もある。大もとの制度が異なるため、相互に関連が深い介護予防と保健事業をそれぞれ別々に進めている地域が少なくないが、そうした縦割りの弊害を無くしたいという。

厚労省は今後、8月にも新たな有識者会議を立ち上げて本格的に検討を始める。焦点はいくつかあるが、最も大きいのはやはり新事業のフレームワークだ。都道府県と市町村の役割分担や財源の負担の配分などをめぐり、関係者が折り合いをつけなければいけない。高齢者の健康を支援するメソッドにも注目が集まる。現場ではどんな取り組みに力を入れてもらうのか、専門職はどのように関わっていくべきなのか、先行事例から学ぶべき重要な課題は何か―。そうしたポイントを話し合い、有効かつ現実的な制度を作ることが課題となる。

厚労省は年内をメドに一定の方向性を示す予定。担当者は「今後の議論にもよるが必要があれば法改正も行う」と説明した。2020年度にも新たな事業を始められるように進めていくとしている。

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