介護経営、さらに厳しく… 事業者の倒産、過去最多ペース 上半期で45件

経営環境は依然として非常に厳しい。

東京商工リサーチは9日、介護サービス事業者の倒産の状況をまとめた最新のレポートを公表した。今年1月から6月の全国の倒産は45件。前年同期の40件を上回り、上半期としてはこれまでで最も多くなったという。4月には介護報酬が0.54%引き上げられているが、年間で過去最多を記録した昨年(111件)を超えるペースで推移している。

東京商工リサーチホームページ 2018年上半期「老人福祉・介護事業」の倒産状況

1月から3月が18件、4月から6月が27件だった。倒産した事業者をみると、従業員が5人未満のところが57.7%の26件を占めている。設立から5年未満が28.8%の13件となっており、引き続き小規模で経験の浅いところが多い傾向がみられた。「新規参入しても営業基盤が固まらない事業者が、資金調達力や社内体制の未整備から淘汰に追い込まれている実態が浮かび上がる」。東京商工リサーチはそうみている。

業種別では「訪問介護」と「通所・ 短期入所」がそれぞれ18件。この2つで8割を占めていた。次に7件の「有料老人ホーム」が多い。倒産の原因をみると、「業績不振」や「事業上の失敗」が目立っている。

多くの事業者が倒産に追い込まれる背景には、やはり累次の介護報酬改定や深刻さを増す人手不足、人件費の上昇、競争の激化などがある。東京商工リサーチは、「とりわけ小規模事業者は、業績低迷に資金的な制約も抱えており、深刻な状況から抜け出すことが難しくなっている」と分析。「0.54%のプラス改定は打開策とはなっていないようだ」としている。加えて、「今後、経営基盤の脆弱な事業者が『ふるい』にかけられることは避けられない」とも指摘している。

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