仕事でイキイキ高齢者健康寿命延伸事業

  • コラム
  • 宮川明子
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高齢者の就業や社会参加を促すことで「歳を重ねても自分らしく生きること」ができる生涯現役社会を経済産業省が提唱しています。仕事をしたり社会と関わることによって認知症や介護予防につなげる狙いがあり、近年では仕事をしながら生活できる「仕事付き高齢者住宅」が注目されています。

健康寿命を長く保つために必要な働きかけ

健康寿命をより長く保つためには、まず生活習慣病を予防することが大切です。日頃から体を動かす、バランスの良い食事をとるなどが考えられます。近年は健康診断のデータをもとに管理栄養士が社員をフォローしている企業もあるようです。

認知症予防の一つとして期待されている社会参加については具体的なモデルはまだないものの、「仕事付き高齢者向け住宅」が注目を集めています。入居者に「仕事」をしてもらい、役割を持つことを通じて認知症や要介護状態の予防・進行抑制につなげ、生活を豊かにすることを目指しています。

どんな仕事をするのか

「仕事付き高齢者向け住宅」でする仕事とは、どんなものがあるのでしょうか。

経済産業省のモデル事業で実施された事例を見てみると、畑仕事や保育園での児童補助、食事の盛り付け作業などがあります。そのほか、生涯学習の講師や介護施設での調理補助などの仕事も想定されています。

仕事は介護度別に区分けがされており、比較的介護度が軽い要支援~要介護1程度の方には保育園での児童補助や調理補助などの仕事が割り振られます。スポーツ経験がある利用者がいれば、専門的な視野を児童教育に活かしたり、調理補助も手順を効率よく考えることが必要になるため、認知症の予防にも役立ちます。

要支援2から要介護2程度の方になると、作物の栽培などの畑仕事や保育園行事の簡単な手伝い、施設での掃除などになります。農業施設を用いた野菜の生産・販売や施設内での洗濯等の軽作業を一定の対価を受け取り、仕事として行う実践が始められているようです。要介護1から要介護3程度の方になると、洗濯物の整理や商品の箱詰め、ラベル貼りなどがメインになります。

要支援の人へのサービス

最近は「今は元気だしバリバリ働きたい。だけどゆくゆくは見守り付きの住宅だと安心できる」という高齢者が増え、引退後も積極的に地域の活動や社会参加をする方が増えているように感じます。

これまでは介護が必要な人を中心に物事を考えてきましたが、今後は要支援の方を中心としたサービス開発がもっと必要とされていくのではないでしょうか。そのうえで、仕事付き高齢者住宅が今後どのような役割をもつのか。今後の動向に注目したいと思います。

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