大阪市が行ったデイサービスの指定取消処分に大阪地方裁判所が執行停止を決定

大阪市福祉局高齢者施策部介護保険課は、大阪市介護予防・日常生活支援総合事業実施要綱の規定にもとづき、株式会社朝陽(代表取締役:中島小雪)、上新庄デイサービス、上本町ヘルパーステーションの両事業所に対し、介護給付費の不正請求と虚偽の指定申告を行っていたことによる指定取り消しの行政処分を行った。

不正に得た介護給付金の返還も求めていく方針。

この行政処分に対し、4月20日に大阪地方裁判所から執行停止の決定が出された。大阪市はこの決定を不服として、同27日に大阪高等裁判所へ執行停止申し立ての却下を求める即時抗告を行い、引き続き指定取消処分の適法性と必要性を主張していくとしている。

大阪市による行政処分について

・上新庄デイサービス

【不正請求】
利用者27名に対して、平成28年1月から平成28年5月までの間、一部のサービスを提供していないにもかかわらず介護給付費を不正に請求して受領した。

【不正な手段による指定の認定】
当該法人が運営する居宅サービス事業所が指定取消処分を受けており、指定欠格事由に該当しているにもかかわらず、虚偽の誓約書を添付して介護予防型通所サービス、短時間型通所サービスの新規指定申請(総合事業の実施に伴う郵送による簡易な申請)を行い、平成29年4月1日に指定を受けた。

・上本町ヘルパーステーション

【不正な手段による指定の認定】
当該法人が運営する東大阪市の居宅サービス事業所は、指定取消処分を受けたことで指定欠格事由に該当している。それにもかかわらず、虚偽の誓約書を添付して介護予防型訪問サービス、生活援助型訪問サービスの新規指定申請(総合事業の実施に伴う郵送による簡易な申請)を行い、平成29年4月1日に指定を受けた。

指定介護保険事業者の指定取消処分執行停止決定並びに即時抗告

・執行停止となった行政処分
上新庄デイサービスの通所介護事業に対する、平成30年4月30日付け指定の取消処分。

【取消し処分の理由】
利用者27名に対して、平成28年1月から平成28年5月までの間、一部のサービスを提供していないにもかかわらず介護給付費を不正に請求して受領した。

なお、上新庄デイサービスと上本町ヘルパーステーションが指定欠格事由に該当しているにもかかわらず虚偽の誓約書を添付し、介護予防型通所サービス、短時間型通所サービス、介護予防型訪問サービス、生活援助型訪問サービスなどの新規指定申請(総合事業の実施に伴う郵送による簡易な申請)を実施。平成29年4月1日に指定を受けた「不正な手段による指定の認定」を理由とする行政処分については、執行停止の対象外である。

・指定取消処分執行停止決定内容
当該指定取消処分の効力を本案事件(処分の取消の訴訟)第1審判決言渡しの後、60日間を経過するまで(本案事件が完結した場合はそれまでの間)停止する。

【執行停止とは】
行政訴訟における仮の救済制度として行政事件訴訟法によって定められた制度で、民事訴訟の仮処分に該当する。行政訴訟では、処分を取り消す訴訟を行っても行政処分の効果は基本的に続行される。ただし、一定の要件のもと一時的に処分の停止が認められることがある。

行政処分の適法性が否定されたのではなく、本案事件(処分の取消の訴訟)の結論が出るまで処分の効力を一時的に停止するとした内容。行政処分の適法性は、執行停止の決定とは別に、本案事件(処分の取消の訴訟)で争われる。大阪市はこの決定を不服として、4月27日(金曜日)に大阪高等裁判所へ執行停止申立ての却下を求める即時抗告を行っている。

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