高齢者の介護保険料、全国平均5869円 355円増 家計の負担、さらに重く…

厚生労働省は21日、今年度から2020年度までの第7期の計画期間に65歳以上の高齢者が支払う介護保険料について、全国1571の保険者の動向をまとめて公表した。

全国平均は月額5869円。5514円だった第6期より355円(6.4%)高くなった。高齢化でサービスを使う人が増えたことが要因。介護職員の処遇改善などに向けて介護報酬を引き上げたことも影響した。厚労省によると、これまでの余剰金を積み立てた「準備基金」を取り崩して伸びを抑えた保険者も少なくないという。給付費の膨張が続けば保険料も上がっていく。今後、家計の負担はますます重くなる見通しだ。

高齢者が支払う介護保険料は、3年に1度のサイクルで市町村が策定する「介護保険事業計画」に基いて見直される。向こう3年間に見込まれる利用者数、サービス提供量、給付費などを弾き出し、それを支えるのに必要な金額を設定する仕組みだ。

保険料格差、最大6800円

第7期の保険料を保険者ごとにみると、全体の78.0%が第6期から引き上げていた。据え置いたのは16.3%。5.7%は引き下げていた。

基準額(*)が最も高かったのは福島県の葛尾村で9800円。最低は北海道の音威子府村の3000円で、その格差は6800円に至っている。基準額が高い保険者には、福島県の双葉町(8976円)や大熊町(8500円)、浪江町(8400円)、飯舘村(8297円)など、原子力発電所の事故によって甚大な被害を受けたところが多く含まれているが、この地域の高齢者の多くは国の支援策で負担を免除されている。

* 基準額
各保険者が定めた高齢者の保険料のスタンダード。実際に支払いを求められる保険料は、個々の収入などに応じてそれぞれ異なってくる。

基準額の分布はグラフの通りだ。最多は5000円台。6000円台、4000円台と続く。7000円を超えたのは38保険者、8000円を超えたのは9保険者だった。厚労省の担当者は、「各保険者はそれぞれ異なる事情を抱えており状況は様々。高いところ、低いところ、要因の分析はしっかりと行っていく」と話している。

居住系、2025年34%増へ

厚労省はこのほか、全国の市町村が策定した第7期の「介護保険事業計画」を全て集計した結果も公表した。

2025年の見込みの積算をみると、昨年度の実績で629万人だった全国の要支援・要介護の認定者数が、142万人多い771万人へ増えると想定されている。高齢者に占める認定者の割合は、昨年度の18.1%から21.4%まで上昇すると考えられていた。

2025年のサービス量の見込みでは、訪問介護、通所介護といった在宅サービスが昨年度の実績から24%増、特養、老健といった施設サービスが同22%増と計画されている。グループホームや介護付きホームといった居住系サービスは、同34%増と伸び幅が大きくなっていた。

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