2019年度以降も社会保障費抑制の目安設定を 経済同友会

財政制度等審議会 財政制度分科会(5/14)《財務省》

財務大臣の諮問機関である財政制度等審議会の財政制度分科会は5月14日、経済同友会から財政健全化についての意見を聴取した。経済同友会は、2019~2021年度についても、かつての集中改革期間(2016~2018年度)と同様、社会保障関係費の伸びを3年間で1.5兆円以下に抑制すべきとの主張を展開。そのための追加的施策として、資産も考慮した負担の設定や、経済動向や人口構造に応じた保険給付率の調整などを提案した(p5参照)。

経済同友会は2018年度以降の社会保障関係費の伸び率を、▽ベースシナリオ(GDP成長率:名目1.5~1.7%、実質0.9~1.2%)▽リスクシナリオ(GDP成長率:名目0.7~1.0%、実質0.2~0.5%)-で、それぞれ試算。さらに消費税率を10%に引き上げる2021年度以降も、毎年1%ずつの引き上げを実施すると仮定した場合に、2045年度までプライマリーバランス(PB)の黒字を維持するには、どこまでの税率引き上げが必要になるかをシミュレーションした(p6参照)。

それによると、ベースシナリオでは2028年度以降、社会保障関係費は年平均1.9%の伸びで推移。PB黒字化は消費税率が14%になる2024年度に達成するものの、2045年度までの間に再び赤字に転落しないようにするためには、少なくとも17%までの引き上げが必要との結果になった。リスクシナリオにおける社会保障関係費の伸び率は年平均1.7%。消費税率が18%になる2028年度にPB黒字化が実現するが、ベースシナリオの場合同様、2045年度まで黒字を維持するには、少なくとも22%までの消費税率引き上げが必要と推計した(p6~p8参照)。

試算結果を踏まえて経済同友会は、▽消費税率10%への引き上げを確実に実行するとともに、ポスト10%の引き上げの検討を速やかに開始▽財政状況を客観的にチェックし、政府を監視する第三者機関の設置▽税と社会保障の一体改革に再挑戦し、国民的議論を喚起-などの実施を要請した(p2参照)(p9参照)。

社会保障関係費では、2019年度から3年間の抑制目標を設定し、社会保障制度の抜本改革を行うことが不可欠との認識を表明。「医療・介護保険制度における財政調整など、企業の負担増によって財源を捻出するのではなく、給付費そのものの抑制を図るべき」と訴えた。具体的施策では、改革工程表のメニューなどに加え、所得だけでなく資産も考慮に入れた負担への見直しや、経済・物価・人口構造などに応じた保険給付率の調整、AIを活用したケアプランの適正化-などの実現を求めた(p5参照)。

なお、同日の分科会は今月中にとりまとめ予定の「新たな財政健全化計画等に関する建議」の案についても議論した。


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