「私はうそつきです」という趣旨の文言を書いた紙を首にかけさせる【姫路市】

4月19日、姫路市監査指導課は、株式会社実る(代表:室井千香子)に対して、障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号。以下「障害者総合支援法」という。)第50条第1項の規定にもとづき、指定障害福祉サービス事業者の指定の取消しと指定の全部の効力を停止する行政処分を行った。

市によると、知的障害や精神障害のある入所者が共同生活を営む「ぐるーぷほーむ みのる」内で、1名の入所者に対して「私はうそつきです」という趣旨の文言を書いた紙(A4判サイズ)を数日間にわたって首から下げることを強要する虐待があった。ほかにも、「時間内に食事ができないなら食事はしなくてよい」「決められた時間に起床しなければ、パジャマのままで放り出す」といった紙を提示するなどしていた。なお、当該施設は指定の全部の効力の停止(平成30年4月20日から平成30年10月19日まで)の行政処分を受ける前の平成30年4月6日付で、事業の廃止届を提出している。

さらに、同社が運営する別の生活介護事業所「club can do(クラブ・キャン・ドゥ)」において、医師の配置基準を満たしていないにもかかわらず、その事実を隠す目的で医師との契約書類を偽造して提出した。また、介護給付費を不正に請求して受領していたとして、姫路市は業者指定を平成30年5月1日付で取り消す処分を行った。

姫路市は平成28年7月に「ぐるーぷほーむ みのる」と生活介護事業所「club can do(クラブ・キャン・ドゥ)」の両施設へ実地指導に入った際、医師が勤務している形跡がなかったことから調査を行ってきた。職員や入所者への聞き取りや立ち入り調査によって、一連の不正が判明した。

行政処分の理由

・「ぐるーぷほーむ みのる」
グループホームの代表者が先導、または、管理者が直接関与して、利用者の人格や尊厳を著しく侵害する以下の行為を行った。

<人格尊重義務違反【障害者総合支援法第50条第1項第2号該当】>
1)「私はうそつきです」という趣旨の文言を書いた紙を、1名の入所者の首にかけさせた。
2)入所者が約束を守らなかったとして私物を没収し、1年以上にわたって返却しなかった。
3)入所者に対して決まりや約束が守れなかった場合は処分の対象になり、連帯責任を負わせるという内容の誓約書を作成して入所者に署名捺印させた。
4)入所者の1人が他の事業所関係者に対して虚偽の報告を行ったとして、入所者に連帯責任をとらせテレビの視聴を制限した。
5)事業所の代表者が「時間内に食事ができないなら食事はしなくてよい」「決められた時間に起床しなければ、パジャマのままで放り出す」とする貼り紙を作成して、職員と入所者に示した。

<運営基準違反【障害者総合支援法第50条第1項第4号該当】>
入所者が支払った食材費で購入した食材を使って職員が飲食を行った。

<虚偽報告【障害者総合支援法第50条第1項第6号該当】>
実際には勤務していない職員の名義を使用して、虚偽のサービス提供記録を作成して市へ提出した。

<虚偽答弁及び監査妨害【障害者総合支援法第50条第1項第7号該当】>
職員が市の監査において虚偽の答弁を行い、代表者と共に監査の妨害を行った。

・生活介護事業所「club can do」
1)配置する予定のない医師の名前を無断で使用して虚偽の申請を行い、事業所の指定を受けた【障害者総合支援法第50条第1項第8号該当】
2)平成23年8月から平成28年7月までの間、医師を配置することなく事業が運営された【害者総合支援法第50条第1項第3号該当】
3)医師の配置基準を満たしていないという事実を隠ぺいするために、配置医師契約書を偽造して市に提出した。【障害者総合支援法第50条第1項第10号該当】
4)医師を配置していなかったにもかかわらず、医師配置減算をせずに介護給付費262,157円を不正請求して受領した。【障害者総合支援法第50条第1項第5号該当】
5)医師が勤務していないにもかかわらず、医師が勤務したとする勤務実績表を偽造して市に提出した。【障害者総合支援法第50条第1項第6号該当】

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