我慢しなきゃプロじゃない!? 利用者からのセクハラ、介護職員の3割が経験


《 NCCUの報告会 27日 》

介護職員の28.8%が利用者や家族からセクハラを受けたことがある―。UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)が4月27日、そんな調査の結果を公表した。

一定のルールやマニュアルを整備するなど、職員を守る観点から何らかの対策が必要ではないかと提案。事業者の意識を変えたり利用者・家族を啓発したりすることも重要と指摘している。

被害を受けた職員の78.6%は上司や同僚に相談していたが、このうち47.3%は相談後も状況は「変わらなかった」。相談をしなかった職員は19.4%。その44.1%が「相談しても解決しないと思った」と答えていた。そう思った理由としては、「介護職は我慢するのが当然という風潮がある。力量不足と考えられてしまう」「プロならその程度のことは受け流すべきと言われる」「事業所が利用者への体裁しか考えていない」などが目立っていた。

この調査は、NCCUの組合員を対象に4月から行われているもの。今回は既に集計できている1054人分の結果が報告された。それによると、女性職員286人、男性職員18人の計304人がセクハラを受けたと回答。このうち89.5%が「ストレスを感じた」と答え、「精神疾患になった」とした人も3.9%いた。サービス形態別にみると、訪問系や入所系など密室が生じやすい現場での被害が多くなっている。

「お金を払うから…」

複数回答でセクハラの内容を尋ねたところ、最も多かったのは51.0%の「不必要に触られる」。「性的な冗談をしつこく言う(46.7%)」や「胸や腰などをじっと見る(25.7%)」なども多かった。具体例の自由記述には、「陰部を触ってほしいと求められる」「お金を払うから性的な相手をしてくれと言われた」「もっとかわいい子はいないのかと聞かれる」「同居する息子に後ろから抱きつかれた」などの報告が寄せられていた。

NCCUの村上久美子政策部門長は27日の会見で、「労働環境を改善しないと離職率は下がらず人材不足は解消されない。結果的に介護難民を生み出す要因になる」と指摘。染川朗事務局長は、「認知症や精神疾患に起因するセクハラもある。多角的な視点を持って対策を検討していきたい」と述べた。

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