介護職員の虐待が過去最多 相談・通報の件数も 2016年度 厚労省が発表

社会的な意識が高まって掘り起こしが進んだことも要因の1つ―。厚生労働省の担当者はそう説明している。

2016年度に高齢者への虐待をどれだけ把握したか、全国の自治体からの報告を集計した結果が9日に公表された。介護施設・事業所の職員が加害者となったケースは452件。前年度から44件増えて過去最多を更新した。「これは虐待ではないか?」という相談・通報も、1640件だった前年度より83件多い1723件にのぼり、これまでで最も多くなっている。

虐待が起きてしまった要因では、「教育・知識・介護技術などに関する問題」が66.9%で最多。以下、「職員のストレスや感情コントロールの問題」が24.1%、「倫理観や理念の欠如」が12.5%などと続いている。「人員不足や人員配置の問題、多忙さ」は8.8%だった。厚労省の担当者は、「虐待への関心の高まりや自治体の取り組みなどによって、通報の必要性について広く認識されてきたことも背景にある」と指摘している。

加害者の57.1%は男性。介護職員の男性の割合(21.4%)と比較して高い。相談・通報をした人は、その施設・事業所の職員が23.4%で最多。次いで、家族・親族(17.6%)、その施設・事業所の管理者(12.3%)などが多かった。

家族の虐待、相談・通報が最多

日頃から高齢者の世話をしている家族や親族などによる虐待は1万6384件。前年度より408件増えていた。相談・通報の件数は、2万6688件だった前年度より1252件多い2万7940件となり、過去最多を更新している。

加害者は息子(40.5%)、夫(21.5%)、娘(17.0%)の順に多かった。虐待が生じた要因では、27.4%の「介護疲れ・ストレス」、21.3%の「加害者の障害・疾病」などが目立つ。相談・通報を行ったのは、ケアマネジャーが29.5%でトップ。そのほか、警察が21.1%、家族・親族が9.1%などとなっていた。

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