要介護認定を簡素化、条件が合えば1次判定を採用 有効期間は36ヵ月に 厚労省


《 6日の担当課長会議 》

厚生労働省は4月から、要支援・要介護の認定を担う現場の負担を軽減するための具体策を講じる。

更新認定の有効期間の上限を、現行の24ヵ月から36ヵ月へ延ばす。一定の期間にわたり状態が安定しているなど複数の要件を満たしていれば、認定審査会のプロセスを簡素化できるようにする。全国の自治体の担当者を集めて開催した6日の会議で説明した。近く省令・通知を改正する。

厚生労働省:全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料について

国のデータによると、要介護度の認定を受けた高齢者は昨年末の時点で約642万人。制度がスタートした2000年(218万人)のおよそ3倍に増え、今後も右肩上がりが続いていくとみられる。厚労省は2016年末、市町村の担当者や専門家の業務量が過重にならないよう対策を打つ方針を決定。これまで具体的な検討を進めてきていた。

簡素化の要件は6つ

メニューは大きく2つ。まずは更新認定の有効期間の延長だ。来年度からどうなるか表にまとめた。4月1日以降に申請のあったケースが対象となる。

もう1つは認定審査会による判定の簡素化だ。これが認められるのは、
1)65歳以上の高齢者
2)更新申請
3)1次判定の要介護度が前回の認定結果と一致
4)前回の認定の有効期間が12ヵ月以上
5)1次判定で要介護1、要介護2となった場合は、状態の安定性の判定(状態安定性判定ロジック)が「安定」と出ている
6)1次判定の基準時間がもう1つ重い要介護度に至るまで3分以上ある
の6つの要件を全て満たすケースのみとされた。厚労省が2016年度の実績をもとに調べたところ、対象となるのは年間の全申請の22.7%だったという。該当するケースの97.1%は、1次判定と2次判定の結果が同じだったと報告されている。

実際にどのように簡素化するかは、市町村がそれぞれの実情を勘案しつつ決められるとされた。厚労省はこの日、認定審査会の開催自体を省略することはできないと改めて指導。前もって審査委員の同意を得ておき、対象者のリストを確認するだけで1次判定の結果をそのまま採用する手法を例示した。審査を4月1日以降に行うケースから実施可能。開始するタイミングは各市町村の判断に任されている。

介護保険の要介護認定は、2つのステップでサービスの必要度をチェックする仕組み。最初の1次判定は、市町村の調査員による調査と主治医意見書に基づきコンピュータによって行われる。その結果や調査員からの報告などを勘案して結論を出すのが2次判定。学識経験者らでつくる認定審査会が協議し、要支援1から要介護5のどれが適当か決める。

コメント[35

コメントを見るには...

このページの先頭へ