介護保険最新情報vol.622 自立支援のインセンティブ交付金、評価指標が正式決定 生活援助の検証体制も

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自治体が高齢者の自立支援や重度化防止に注力するインセンティブとして来年度から新設する交付金をめぐり、厚生労働省は都道府県や市町村の取り組みを評価する際の指標を正式に決めた。2月28日に出した介護保険最新情報Vol.622で周知している。

介護保険最新情報Vol.622

訪問介護の生活援助を非常に多く位置付けたケアプランをケアマネジャーに届け出てもらい、地域ケア会議などでより良いアプローチがないか個別に検証していく―。今年10月から実施するこの見直しを念頭に、検証の実施体制を整えているか否かを市町村の指標に新たに加えている。準備がしっかりできているかどうか、9月末の時点で確認するという。施策をうまく機能させて給付費の適正化につなげたい、という思惑がある。

厚労省が新たな交付金を設けるのは、「頑張ったところが報われる仕掛け」を制度に組み込むことが狙い。自立支援や重度化防止を推進する観点から、前向きに努力したり成果をあげたりした自治体にリターンとしてより多くの交付金を支払う。政府は昨年末、来年度の交付金の総額を200億円に設定。現在、それを盛り込んだ予算案を国会で審議している。

生活援助を多く入れたケアプランを検証する体制は、各市町村に実施計画を提出させて不備がないかチェックしていく。実際にケアマネからどれくらい届け出が来るのか―。その見込みをたてたうえで、地域ケア会議などで俎上に載せていける用意をしてもらいたいとした。2019年度以降は検証の実績を基に評価していく、との方針も打ち出している。

厚労省は昨年11月の審議会で指標の原案を提示していた。今回、新たに加えた評価項目は全部で2つ。残りの1つは医療と介護の連携に関するメルクマールだ。近隣の自治体や地域の医師会、関係団体などと調整してより広域的な視点で具体策を企画・立案しているか、が追加されている。

要介護度の変化率、上位5割を評価

厚労省は今回の介護保険最新情報で、実際に自治体へ交付金を配分していく際の具体的なルールも明らかにした。

ケアマネジメントに関する基本方針をケアマネに伝えているか、新しい総合事業の仕組みや趣旨を住民に周知しているか、必要な介護人材を確保するためのアクションを起こしているか―。こうした個々の指標をクリアすれば点数(15点、10点、5点など)を与え、それをどれだけ積み上げたかで判断するとした。指標には要介護度の変化率も盛り込んでいるが、これは上位5割に10点を付与する形で評価していくという。

200億円のリソースの内訳は、都道府県分が10億円、市町村分が190億円。その役割の重要性を勘案し、大半を市町村向けのインセンティブに投じることにした。受け取った交付金の使途については、介護保険の持続性の確保や自立支援、重度化防止などに役立てるよう指導。夏から秋にかけて評価のプロセスを進め、年度内に交付金を出すとしている。

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