グループホーム、退院支援を評価へ 入院中の関与や再入居の準備で1日246単位

医療との連携や重度化の防止が大きなテーマとなった来年度の介護報酬改定―。病院から退院する際の支援の充実を促し、サービスの空白期間が生じないようにするための仕掛けも組み込まれた。入居者の重度化が進んだグループホームでは、受け入れ体制を整えて帰りを待つ施設への評価が新設されている。

厚生労働省 第158回社会保障審議会介護給付費分科会資料

「入院が予定より長期化すると収入が落ち込んでしまう」。

厚生労働省の2015年度の調査結果では、入居者の入院・退院を支えるにあたって難しいと感じていることは何か尋ねたところ、48.2%のグループホームがそう答えたと報告されている。「入院時に病院を訪問して必要な情報を提供している」は79.7%。「必要に応じて退院カンファレンスに参加している」も44.2%にのぼっており、多くの施設が入院中も汗をかいている実態がうかがえる。

厚労省はこれらを踏まえ、入居者がいない間も一定の報酬が得られる仕組みを新たに導入することに決めた。病院の医師が3ヵ月以内に退院できると判断したケースが対象。本人・家族の意向を勘案し、入院中も状況に応じて適切な関与を継続していきつつ、退院後にスムーズに再入居できる状況を作っておくことが要件だ。246単位/日。1ヵ月に6日までを限度に取得できる。

厚労省が参考にしたのは特養だ。既に「外泊時費用(246単位/日)」と呼ばれる同様の仕組みがある。「外泊時費用」は入院初日と最終日は算定できないが、グループホームでもこの決まりを踏襲すると説明した。詳細は年度末までに通知やQ&Aで示すとアナウンスしている。

初期加算、入院後も算定可能

「入院中に認知症が悪化してしまい、帰ってきてしばらくは特別な対応が必要になることが多々ある」「認知症の人は環境の変化に弱く、退院直後は行動・心理症状があらわれやすい」。こうした現場の声に配慮したという。

厚労省は「初期加算」の要件の緩和も実施する。入居日から30日間にわたって1日30単位の上乗せを認める仕組みだが、この対象を新たに拡大する方針を打ち出した。現行のルールでは、過去3ヵ月の間にそのグループホームに入居していた人を除外している。これを改め、1ヵ月以上の入院を経て戻ってくる場合も取れるようにする。単位数は変えない。

もっとも、この緩和で事業所の収入が増えるのは本人の日常生活自立度が「II」以下のケースのみ。「III」以上の入居者はすでに、過去1ヵ月の間にそのグループホームに滞在していなければ算定できる決まりになっているため、見直し後もこれまでと同じままだ。

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