[認知症]死亡事故起こした高齢運転者、半数が認知機能低下 警察庁まとめ

平成29年中の交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等について(2/15)《警察庁交通局》

2017年に死亡事故を起こした75歳以上の高齢運転者の約半数が、直近の認知機能検査で、「認知症」または「認知機能低下」のおそれがあると判定されていたことが、警察庁が2月15日に公表した「平成29年中(2017年中)の交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等について」で、明らかになった。

それによると、2017年に高齢運転者が引き起こした死亡事故は418件(前年459件)、全死亡事故に占める構成比は12.9%(同13.5%)となり、死亡事故件数、構成比とも前年に比べて減少(p22参照)。同様に年齢階級別の免許人口当たり死亡事故件数も減少傾向にあるが、75歳未満の運転者と比較すると、75歳以上は約2.1倍、80歳以上は約2.9倍高く、高齢になるほど死亡事故を起こしやすい傾向に変わりはない(p21参照)。

死亡事故の類型でも75歳以上運転者は75歳未満に比べ、工作物衝突や路外逸脱といった車両単独での事故が多い傾向がみられた(p24参照)。人的要因で最も多かったのは操作不適。とくにブレーキとアクセルの踏み間違い事故の比率が高く、75歳未満は全体の0.8%であるのに対して、75歳以上は6.2%に及ぶ(p25参照)。

死亡事故を起こした418人のうち、385人は免許更新時などに認知機能検査を受けていた。結果は、▽第1分類(認知症のおそれ):28人・7%▽第2分類(認知機能低下のおそれ):161人・42%▽第3分類(認知機能低下のおそれなし):196人・51%-で、第1・第2分類の該当者が全体の約49%を占める(p26参照)。

これに対して、認知機能検査の全受検者における第1・第2分類該当者の割合は約32%(第1分類・3%、第2分類・29%)と、死亡事故を起こした高齢運転者よりも低い水準にあることから、警察庁は、「認知機能の低下が死亡事故の発生に影響を及ぼしているものと推察される」と分析(p26参照)。認知症対策が強化された改正道路交通法(2017年3月施行)の適切な運用や、運転適性相談を通じた運転免許証の自主返納の促進などに取り組む考えを示した(p27参照)。


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