訪問せずにケアプランを作成して処分【京都府】

京都府介護地域福祉課は、亀岡市の福祉・介護サービス業「ヴィー・コンシェル」(石田博紀代表取締役)が運営する亀岡中央ケアプランセンター「そしあるハイム」(京都府亀岡市追分町谷筋37−8)において、所属するケアマネジャー2名が架空のケアプランを作成して介護報酬を得ていたとして営業停止3カ月の行政処分を行った。

行政処分に至る経緯

京都府介護地域福祉課によると、亀岡市追分町の福祉・介護サービス業「ヴィー・コンシェル」(石田博紀代表取締役)が運営する亀岡中央ケアプランセンター「そしあるハイム」に勤務するケアマネジャー2名が、40人分の利用者について介護保険法で定められている調査を行わずに架空のケアプランを作成。利用者が居住する市と町に対して、介護報酬を不正に請求し受領したものだ。要介護認定のためのケアプランの作成は、利用者の自宅を訪問して本人や家族らから聞き取り調査を実施することが介護保険法で定められている。

昨年11月、亀岡中央ケアプランセンターの利用者が通院している病院から通報を受けて京都府介護地域福祉課が調査を行ったところ、不正が発覚した。京都府介護地域福祉課では再三にわたり実地指導を行ったが、虚偽の記録を提示して隠ぺいを続けるなど反省の様子が見られず、悪質であるとして行政処分を実施することにした。

なお、不正請求は2015年から2017年の間で100万円以上にのぼるとのこと。当事者であるケアマネジャー本人の処分も検討している。現在、利用している要介護者保護の観点から営業停止処分は3月1日からとしており、3月・4月・5月の3カ月間で営業停止処分となる。

ケアマネジャーの業務

ケアマネジャー(介護支援専門員)は介護ヘルパーや医療従事者、福祉用具専門相談員などが同席して会議を行い、ケアプランを作成する際のリーダー的な存在である。ケアマネジャーは介護を希望する要介護者の自宅へ訪問して、要介護者本人や家族などから健康状態や心身状態などを聞き出すなどの調査を行い、要介護認定について検討するための材料をそろえる。自宅訪問による調査を経てケアプランを作成し、介護ヘルパーや医療従事者、福祉用具専門相談員などと連携を取りながら、適切な介護が受けられるように調整をはかることが主な業務とされている。

また、介護保険が適用されて事業者がケアプランに沿った介護サービスを提供しているのかを確認するほか、国民健康保険団体連合会に書類を作成して1カ月ごとに送付する業務などを担当する。

今回の亀岡中央ケアプランセンター「そしあるハイム」の事案では、ケアマネジャーが介護希望者の自宅を訪問して本人や家族への聞き取り調査を行う必要があるにもかかわらず、訪問による調査を行っていなかった。また、専門家らの会議を経ずに架空のケアプランを作成、利用者が居住する市と町に対して介護報酬を不正に請求し受領していたもの。

検討されているケアマネジャーの処分

今回不正を行ったケアマネジャーは、介護支援専門員の登録消除処分が検討されている。登録消除処分とは、介護業務における不正が判明した、禁固刑に処せられた、あるいは必要な届け出を怠った場合に、介護支援専門員の名簿から消除されるもの。いったん介護支援専門員の名簿から消除されると、5年間は介護支援専門員の再登録が行えない規定になっている。また、再び介護支援専門員として登録をする場合は、再度実務研修を修了する必要がある。

京都府介護地域福祉課への電話取材

京都府介護地域福祉課の担当者への電話取材では、以下のようなコメントが得られた。

「現在多くの要介護者が利用していることもあり、混乱を避けるために3月からの営業停止処分としました。地域の介護サービス事業者などとも連携をはかりながら、利用者に迷惑がかからないように対応します。引き継ぎができていない要介護者がまだ数名いるが、間に合うように調整している最中です。営業停止処分は3月と4月と5月なので、今月末までには間に合わせる所存です。」

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