特養、2016年度は33%が赤字 加算の取得率や人件費率で施設経営に明暗

福祉医療機構は1月31日、2016年度の特別養護老人ホームの経営状況に関するレポートを公表した。赤字の施設は全体の32.8%。前年度から1.4ポイント増えていた。特養をめぐっては、2015年度の前回の改定で基本報酬の大幅な引き下げが断行されたものの、来年度の改定で基本報酬を引き上げたり加算を拡充したりすることが決められている。

平成28年度 特別養護老人ホームの経営状況について(PDF)

レポートでは特養の経営について、「全体が一律に厳しい状況に陥っているというよりも、むしろうまくいっている施設とそうでない施設とで明暗が分かれているのが実情」と分析。黒字と赤字の施設を比較し、加算の算定率や人件費率の多寡に違いがあると指摘している。

例えば、要介護4以上の入所者の割合などに着目した「日常生活継続支援加算」。ユニット型をみると、黒字施設の算定率が73.6%だった一方で、赤字施設の算定率は58.0%にとどまっていた。人件費率は赤字施設の方が高い傾向にある。従来型では赤字施設の平均(70.9%)が黒字施設の平均(62.9%)を8.0ポイント上回っており、ユニット型でも赤字平均(68.9%)が黒字平均(59.9%)を9.0ポイント上回っていた。

福祉医療機構は赤字施設に対し、「人件費率の高さもさることながら、まずは加算の取得などで収益基盤の強化を図ることが課題」と助言。今後に向けては、「高齢者の住まいの選択肢が多様化しており、特養に求められる役割も変わってきている。来年度の改定や変化する地域ニーズも総合し、地域の中での立ち位置を考えていく必要がある」と促している。

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