終末期の治療方針を話し合うACP、介護職員の9割以上が「知らない」 厚労省調査

厚生労働省が17日に公表した終末期医療についての意識調査(速報値)――。医療・介護の関係者が患者と治療方針を繰り返し話し合うACP(アドバンス・ケア・プランニング)について、介護職員の9割以上が「知らない」と答えていたという。特養や在宅など病院以外の場で人生の最期を迎える人が増えていくなか、厚労省は介護職員にもこうした取り組みに参加するよう促している。

第4回 人生の最終段階における医療の普及・啓発の在り方に関する検討会

ACPは回復の見込みが無くなった患者にとって最良のケアを目指すアプローチの1つだ。その時が訪れたらどんな治療を受けたいか、どんなサポートをしてもらいたいか、どこで療養していきたいか――。そうした極めて重要な思いについて、医師や看護師、介護職員などで構成するケアチームのメンバーと本人・家族などが、早い段階からともに話し合っていくプロセスを指す。話し合いの中では、本人の価値観や目標、心配していること、不安に感じていること、病状・予後なども取り上げていく。本人の同意を前提として、話し合った内容を記録・保存しておくことが望ましいという。本人の考え方は変化していくため、話し合いを継続的に行ってケアチームで共有していくことがポイントだ。コミュニケーションが取れなくなった場合に、自分の意思を代弁してくれる人を本人が選んでおくことも大事なテーマとなる。

医師や看護師も8割が「知らない」

今回の調査は昨年の12月に行われたもの。特別養護老人ホームと介護老人保健施設で働く職員に加えて、医師や看護師、一般国民などに答えてもらった結果を、厚労省が速報値として明らかにした。

ACPを知っているかどうか聞いたところ、介護職員の51.5%が「知らない」、42.6%が「聞いたことはあるがよく知らない」と回答。この2つを合わせると94.1%にのぼっていた。「よく知っている」とした人は5.9%にとどまっている。

「知らない」「よく知らない」と答えた人は医師や看護師でもかなり多い。医師が78.2%、看護師が79.1%で、ACPの概念が現場にまだ浸透していない現状を示している。厚労省は改善を図り、日々の業務で患者・利用者と向き合う中で活かしてもらいたい考えだ。

コメント[34

コメントを見るには...

このページの先頭へ