答申は1月中下旬か、介護報酬改定のポイントを振り返り

介護報酬改定論議のゆくえ(1/9)《厚生政策情報センター》

社会保障審議会・介護給付費分科会は2017年12月18日に、「平成30年度(2018年度)介護報酬改定に関する審議報告」をまとめた。過去の改定を参考にすると、審議報告とりまとめ後に開催される1月中下旬の分科会で改定内容が明らかになり、同日中に諮問・答申の運びとなりそうだ。そこで、これまでの議論の振り返りも兼ねて、2018年度改定のポイントを整理してみよう。

2018年度改定の改定率は、自立支援・重度化予防を目的としたサービスや医療・介護の連携の評価(国費ベースで1%程度の増加)と、通所介護などの給付の適正化(同0.5%程度の削減)で、差し引き0.54%の引き上げになる。

介護医療院の転換促進のため、期限つきの加算を新設

このうち医療と介護の連携で大きな柱となるのが、介護医療院の創設だろう。サービス体系は、現在の療養機能強化型の介護療養病床相当のI型と、老人保健施設相当以上のII型の2類型で、サービス提供単位は療養棟単位が原則だが、規模が小さい場合は療養室単位での提供も容認される。療養病床からの転換を促進するため、一定の条件下で床面積要件や人員配置を緩和する措置を講じるほか、転換前後のサービスの変更内容を利用者や家族、地域住民に丁寧に説明する取り組みを行っている場合を対象に、最初に転換した時期から1年間に限り算定可能な加算を新設する(2021年3月末までの時限措置)。

特別養護老人ホームでの看取りを推進する観点から、▽入所者に対する緊急時の注意事項や病状の情報共有方法、曜日ごとの医師との連絡方法などについて医師と施設間で具体的な取り決めをしている▽複数名の配置医師がいる、もしくは協力病院の医師と連携し、施設の求めに応じて24時間対応できる体制を整えている▽【看護体制加算(II)】を算定している-などの要件を満たす特養が実際に看取りを行った場合は、【看取り介護加算】の評価を手厚くする。

医師の詳細な指示を【リハマネジメント加算】の要件に追加

自立支援・重度化予防対策では、【リハビリテーションマネジメント加算】の要件に、毎回のリハビリの実施にあたって医師が詳細な指示を行うことなどを追加した上で、別途評価。リハビリへの医師の関与を強化する。訪問介護、通所介護、特別養護老人ホーム(入所者生活介護)などでは、通所リハビリ事業所またはリハビリを提供している医療機関(許可病床数200床未満)などに所属する外部のリハビリ専門職と連携して作成した計画に基づくサービス提供を評価する。

介護サービスの適正化では、ケアマネジャーが統計学的に見て通常とはかけ離れた回数(全国平均利用回数+2標準偏差)の訪問介護(生活援助中心型)をケアプランに位置づける場合は、市町村へのケアプラン届出を義務づける。市町村はケアプランの内容を検証し、必要があればサービス内容の是正を求める。施行は2018年10月から。通所介護は、基本報酬のサービス提供時間区分を現在の2時間ごとから1時間ごとの設定に変更。3時間以上の通所リハビリの基本報酬は、同じ時間、同等規模の事業所で通所介護を提供した場合の基本報酬との均衡を考慮しつつ、見直す。

テレビ電話でのリハビリ会議への参加が可能に

ICTの活用では、【リハビリテーションマネジメント加算(II)】の算定要件となっているリハビリテーション会議への医師の参加について、テレビ電話などを活用してもよいこととする。

また、ケアプラン策定の公正・中立性を担保する仕組みとして導入された、居宅介護支援の【特定事業所集中減算】は、必ずしも合理的な施策ではないとの声があることから、請求事業所数の少ないサービスや、主治医の指示でサービス提供事業所が決まる医療系サービスを対象から外すことになった。

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