集合住宅併設の事業所だけのケアプラン、基準見直しで規制強化へ 厚労省方針

《 社保審・介護給付費分科会 6日 》
集合住宅で暮らす利用者の意思に反して、同一の敷地、あるいは隣接する敷地にある居宅サービスのみケアプランに位置付けるのは適切ではない――。

厚生労働省は来年度の介護報酬改定を機に、居宅介護支援事業所の運営ルールにそうした趣旨の一文を書き加える。公正・中立なケアマネジメントの確保に向けた施策の一環で、十分に留意するよう事業者やケアマネジャーに促していく。悪質な「囲い込み」の防止につなげる狙いがある。社会保障審議会・介護給付費分科会の審議報告に盛り込む。13日の会合で了承される見通し。

第155回社会保障審議会介護給付費分科会資料

厚労省はすでに、

  • 利用者はケアプランに位置付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めることが可能であること
  • 利用者はその事業所をケアプランに位置付けた理由の説明を求めることが可能であること

の2点を本人・家族に伝えておくことを、ケアマネに義務付ける方針を固めている。これを怠っている場合には、報酬の50%をカットするペナルティ(運営基準減算)を適用する計画だ。

今回の措置は追加的に打ち出したもの。運営基準の解釈通知に加筆し、居宅のケアマネが持たなければいけない視点として明確にするという。特定の事業所を使うことが入居の条件となっていたり、利用者の希望を勘案せずにケアプランが作られたりするケースがあるとして、集合住宅の現状を問題視する声が審議会であがっていた。ただ厚労省は、運営基準減算の適否を分ける要件には含めない考え。より厳しい対策が欠かせないと訴える委員もおり、今後もこのテーマをめぐる議論が続いていくことになりそうだ。改正した解釈通知は年度末までに示される予定。

定期巡回、地域への提供を義務化

厚労省はこのほか、訪問介護の生活援助を非常に多く使っている(*)ケースのケアプランを市町村に届け出ることを、ケアマネジャーの義務に加えることも決めている。また、同一・隣接の建物だけでなく地域の利用者にもサービスを提供しなければいけないことを、定期巡回・随時対応型サービスの運営基準に明記する方針も固めている。

* 基準は「生活援助の全国平均利用回数+2標準偏差」。回数などの詳細は来年4月に公表される。

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