-在宅高齢者の低栄養を防ぐ- 継続的な栄養管理を実現するために【PR】

家族や利用者さんの問題を的確なアセスメントで解決する

高齢者の低栄養状態は、QOLのみならず生命予後にも影響を与えます。そこで低栄養リスクをもつ高齢者にいち早く気づき、すみやかに適切にアプローチすることが大切です。足立区の地域医療を支えてきた在宅総合支援センターふくろうで、13人のケアマネジャーを抱え、所長として在宅支援を行う弓狩さんに、在宅高齢者の栄養支援のポイントを聞きました。








弓狩幸生さん
福寿会 在宅総合支援センター ふくろう 所長
社会福祉士、精神保健福祉士、主任介護支援専門員

私は、福岡クリニックに併設されている在宅総合支援センター「ふくろう」の所長を務めています。現在「ふくろう」では、13人のケアマネジャーが当クリニックを中心に足立区全域で活動しています。

私たちは、退院して在宅療養に入る利用者さんのQOLを少しでも良好にするために、さまざまな角度からアセスメントし、ケアプランを立てていきます。特に食事に関するアセスメントでは、利用者さんはどの程度食べることができるのか、家族はどんなことに困っているのかをヒアリングし、問題点を探ります。家事のなかでも食事の優先度が低く、利用者さんが食べたいものを用意するだけという家庭は少なくありません。低所得世帯では食事にお金をかけられないという切実な声も多く、食事や栄養に関する課題が多いのが現状です。

ケアマネジャーの仕事は、アセスメント、ケアプラン作成、サービス担当者会議、各事業者との連絡調整、入退院に伴う支援、モニタリング、給付管理など多岐にわたります。利用者さんの状態変化に応じて、あるいは要介護度に合わせて、身体介護、生活援助、通所介護、福祉用具貸与などのサービスをどのように組み合わせれば、よりよいケアプランができるかを常に考えています。日々のケアマネジメントに追われるケアマネジャーにとっては、利用者さんがよほど食事に対して難しい問題を抱えていない限り、詳細な栄養状態の把握にまで意識が回らないのが実情です。しかし栄養士からは、低栄養リスクのある利用者さんをスクリーニングして、ケアプランに改善策を組み込んでほしいという声が高まっています。私自身もそのニーズを認識しています。

専門職の配置とスクリーニングが重要

福岡クリニックでは、地域のケアマネジャーや介護事業者を対象にした勉強会や、区民に向けた介護予防教室を地域包括支援センターなどで定期的に開いています。在宅部の管理栄養士が講師になって食事と栄養をテーマに講演することがあります。同じグループの居宅介護支援事業所に所属する私たちケアマネジャーは、そうした機会や管理栄養士の在宅訪問栄養食事指導などを通じて、利用者さんの低栄養の問題をいち早く知ることができました。

家族と同居している高齢者は1日3回食事を摂っている一方で、独居の高齢者は1日1回や2回の食事で、その1回もそばやうどんだけ、スーパーやコンビニのパンだけという人が少なくありません。食材を買いに行ったり調理することができない、という課題をもった人が多くいることも見えてきました。このようにバランスの悪い食生活は、高齢者にとって低栄養を招くリスクとなることもわかりました。

気づいたら放置せず、行政の担当窓口や地域包括支援センター、必要があれば医療機関などと情報を共有し、地域に呼び掛けていくことが重要だと考えています。低栄養に陥っている高齢者に対しては、すみやかに専門職を配置して介入し、並行して低栄養リスクのある人をスクリーニングするシステムを整えていくことが必要だと感じています。

栄養状態の改善は医療費・介護費の抑制につながる

現在、福岡クリニックでは、社外報を通して必要な栄養素が摂れる簡単なレシピを紹介しています。また、これに合わせて栄養バランスを整えるために、食事の合間にゼリータイプの栄養補助食品を上手に利用する方法についてもアドバイスしています。お勧めの製品はいくつかありますが、たとえばカロリーメイト ゼリーは、のど越しが滑らかで、むせがある人でも食べやすく、味もおやつのようでおいしいという利用者さんの声を聞きます。

より早期に介入して低栄養の芽を摘むためには、ケアマネジャーの役割が重要です。低栄養に陥ってから、医師や管理栄養士が介入していたのでは遅きに失することになり、対応が遅れることによって、利用者さんの生活や人生に悪影響が及ぶことになります。ケアマネジャーは使命感をもって低栄養の予防に取り組むべきでしょう。高齢者には低栄養のリスクがあることをきちんと認識し、そのためのアプローチ方法を身につける必要があります。

今後、地域のケアマネジャーに広く呼びかけ、低栄養の予防に取り組んでいきたいと考えています。利用者さんの栄養状態が改善することでQOLが向上すれば、健康寿命の延長が期待できるだけでなく、医療費や介護費の抑制にもつながると考えているからです。

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