「ニーズ高くない」 通所介護の延長加算、拡充見送りへ 厚労省方針―社保審・介護給付費分科会

《 社保審・介護給付費分科会 8日 》
与党や一部の関係者などから要望が出ていたデイサービスの「延長加算」の拡充について、厚生労働省は来年度の介護報酬改定での実施を見送る方針を固めた。「介護職員の働き方改革に逆行する」といった慎重論が噴出したことに加えて、ニーズがそう高くないという調査結果が出たことなどを理由にあげている。来年度の介護報酬改定をめぐる協議を進めている審議会で8日に提案し、委員から大筋で了承を得た。

第150回社会保障審議会介護給付費分科会資料

議論の発端の1つは自民党の提言だ。「1億総活躍推進本部」が今年5月、いわゆる「介護離職ゼロ」を実現する観点から通所介護の延長加算の充実を検討するよう促していた。「保育園より開所時間が短い。家族が仕事を続けられるように対策を打つべきではないか」。政府の関連会議でもそんな声があがっていた。

一方で、業界の関係者や有識者で構成する厚労省の審議会では否定的な見方が根強かった。「(長時間労働の要因になるなど)介護職員と仕事を続けながら介護をする家族の双方について、働き方改革に逆行する可能性がある」「夜間帯に対応できる人材の確保が困難」「高齢者は子どもと違って1人で家にいることも可能。保育と同列に論じるべきではない」。そんな指摘がなされていた。

厚労省はこの日、通所介護の延長サービスを利用していない家族を対象にした調査の結果(2017年度調査)を紹介。47.3%が「必要ないから」と理由を答え、79.0%が「今後も利用したいと思わない」と回答したと報告した。そのうえで、「単純に延長加算を引き上げることによる長時間サービスへのインセンティブ付けは慎重に検討すべき」と結論づけ、来年度の改定では拡充しない意向を示した。

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