「科学的介護」の展開へ情報収集を強化 来年度にも試行 厚労省方針

《 厚労省の専門家会議 7日 》
いわゆる「科学的介護」のエビデンスの確立を目指す厚生労働省は、これまで蓄積してこなかった情報の収集を一部の施設・事業所で早ければ来年度にも試行的に開始する。2020年度には一般の事業所も対象に加え、大規模データベースを本格的に構築・稼働していくステップに移る計画だ。7日に開催された専門家会議の会合後、担当者が明らかにした。

自立支援や重度化防止の観点から効果が高い、という十分な根拠のあるサービスを重点的に推進していく――。それが国の描く「科学的介護」のビジョンだ。サービスの質の向上や効率化、給付費の抑制に結びつける狙いがある。今年の政府の成長戦略には、「新しいシステムを作り、2025年に国民生活に定着していることを目指す」と明記された。

専門家会議では現在、確固たるエビデンスを整備するためにどのようなデータをどうやって集めていけばいいのか、を具体的に検討している。これまでの会合では、

  • 利用者の状態の詳細
  • 実際に提供されたサービスの詳しい内容
  • 入院、在宅復帰、転倒、肺炎の罹患といった大きな変化や出来事

などについて、できるだけ現場に負担をかけないように把握していく方針が共有された。

7日の会合では、ケアマネジャーによるアセスメントの結果も活用していくことで一致。個々の利用者の課題を探った専門職の情報をビッグデータとし、将来的に顕在化しやすいリスクの予測などに役立てていく構想を共有した。アセスメント様式は施設ごと、事業所ごとに異なっているが、厚労省はこれに対応したシステムを作る構えをみせている。

このほか、ケアプランやリハビリテーション、生活援助などの情報も収集してはどうかと提案した。利用者の希望や満足度、レスパイトをどう評価するかといった難しい課題があるため、短期・中長期とタームを分けて議論を深めていくことも確認。確立できたエビデンスから制度に取り入れていき、「科学的介護」の領域を徐々に拡大していく――。そんなスタンスで取り組みを進めていく考えだ。

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