ケアマネ協会・柴口会長「我々はもっと団結しないといけない。皆さん、チームに入りませんか?」

日本介護支援専門員協会の役員の顔ぶれが一新された。ケアマネジメントをめぐって多くの課題が指摘されているなかで、新たな柴口里則会長は何を目指しているのだろうか。今の心境や問題意識、今後の抱負を聞いてきた。

チームワークや透明性、風通しの良さ、積極的な提言などを重視していくという。ケアマネジャーという職種はケアマネが自ら確立しないといけない――。そんな信念を語ってこう呼びかけている。「みんなで一緒にやりましょうよ」。(聞き手・編集 Joint編集部 青木太志、北村俊輔)

「職能団体としてAIに関与していく」

-会長になられた今の心境は?

プレッシャーも感じています。より良い組織を作っていくと皆さんにはっきり約束しましたから。プレッシャーはありますけど、これは身を引き締めるいいストレスですね。そうポジティブに捉えています。

-良い組織、とはどんな組織でしょう?

私のモットーは「チームワーク」です。皆で作り上げていくということ。私のためにある協会ではないし、私1人が目立っても仕方がないですから。どんな組織でも同じでしょうけど、やっぱりチーム一丸となって取り組んでいかないといけません。「全員参加型」の協会、皆の力を引き出していく組織にしたいんです。

-そのために重視していくことは?

「透明性」ですね。風通しの良さにもこだわりたい。各種の打ち合わせ会や理事会の権限・責任を明確にし、協議や施策決定のプロセスもはっきりさせていくことで、運営の「見える化」を図っていきます。会議の機動性を高め、議論をより活発にしていくことも大事でしょう。ブロックや支部などからの提案・意見も、できる限り取り入れていきます。関係機関への政策提言やその広報、メディアを通じた発信もより積極的に行っていくつもりです。

-特に重要だと位置付けている課題は?

やるべきことは多くどれも大切です。その中から敢えてあげるとすれば、やはり自分たちの職域をしっかりと守っていくこと、ケアマネジャーの社会的地位を高めていくことでしょう。利用者の日常生活全般を支援する観点においてケアマネジメントはケアマネジャーが担うもの――。それを我々が自らの力で確立していかなければなりません。我々の働きをもっと広く認めてもらえるようにしていくんです。国家資格化の道だって、そうすることで開けていくのではないでしょうか。私個人としては、次の世代が夢を持って働いていける環境を残したいという思いもあります。

-ケアプランを作成する人工知能(AI)への関心が高まってきました。

まだ先行きが不透明な部分もありますが、もちろん重要な課題の1つと位置付けています。これは世の中の大きな流れですから、避けて通ることはできないでしょう。職能団体として関与し、ケアマネジメントの質を担保していかなければなりません。しっかりとアンテナを立てて、適切な向き合い方を見極めていくことが大切だと考えています。

「誰かが何とかしてくれる。それでは変わらない」

-組織力の強化も課題では?

そうですね。絶対に達成しなければいけない目標と言えるでしょう。数は力なり――。それが現実です。今のままでは不十分と言わざるを得ない。まだ制度ができて17年ですから、もっと歴史の長い医師や看護師の団体と比べて見劣りしても仕方がない面もありますが、我々も同じように大きくなっていかないといけません。そうやって力をつけられれば、現場の声をきちんと政策に反映できるようにもなるでしょう。我々はもっと団結して訴えないといけないんです。仮にそれができなければ、さらに厳しい立場に追いやられてしまうのではないでしょうか。新役員とともに各地で活動を展開していくつもりです。やはりチームワークで取り組んでいきたいと思っています。

-現場を支えているケアマネに呼びかけたいことは?

我々の仕事は我々が作っていく、我々への評価・処遇は我々が勝ち取っていく――。ひとりひとりがそうやって立ち上げれるかどうか、が極めて重要だと感じています。誰かが何とかしてくれる、では何も変わりません。ケアマネジャーという職種はケアマネジャーが自ら築き上げるものですよね。代わりに取り組んでくれる人なんて誰もいません。我々は我々がすべきことに全力を注ぎましょう。一緒にやりませんか? 同じ志を持った仲間がいます。みんなで一緒にやりましょうよ。

柴口里則
2010年から(株)グリーンケア・ケアプランセンター代表。2009年から2012年に一般社団法人日本介護支援専門員協会の常任理事を務め、2013年から2016年には同協会の副会長を任されていた。現在、同協会会長。公益社団法人福岡県介護支援専門員協会会長。

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