在宅医療サービス必要量の推計方法を了承 医療計画検討会

医療計画の見直し等に関する検討会(第11回 6/30)《厚生労働省》

今回のポイント
●医療計画の見直し等に関する検討会は6月30日、2018年度スタートの「第7次医療計画」に記載する、在宅医療サービスの必要量の推計方法を了承
○介護・医療療養病床からの移行見込み分から介護医療院転換分を除いた値を、医療療養病床退院患者の介護施設と在宅医療の利用比率で按分するなどして在宅医療サービス必要量を算出
○医療計画に盛り込む在宅医療の体制整備目標では、訪問診療を実施する診療所・病院の具体的目標数と、その達成に向けた施策の記載を原則とすることを決めた

医療計画の見直し等に関する検討会は6月30日、2018年度スタートの「第7次医療計画」に盛り込む在宅医療サービスの必要量の推計方法について、厚生労働省が示した案を了承した。医療・介護療養病床の医療区分1に該当する患者の約7割を在宅医療などでの対応分と見込み、これら患者の2023年度末時点(7次計画の終了年度)の推計数から介護医療院への転換分を除いた値を、患者調査の医療療養病床退院患者の介護施設と在宅医療の利用比率で按分するなどして、在宅医療サービスの必要量を算出する。厚労省は検討会の審議結果を7月末に開催予定の社会保障審議会・医療部会に報告した後、都道府県などに関係通知を発出し、周知を図る考え。

厚労省は、団塊の世代が75歳以上になる2025年には高齢化の影響で訪問診療の利用者は約100万人に拡大し、それとは別に地域医療構想の達成に向けた病床の機能分化と連携の進展により、在宅医療や介護施設で約30万人分の新規需要が生まれると見込んでいる(p7~p8参照)。30万人の内訳は、▽1日当たりの医療資源投入量が少ない(地域医療構想のガイドラインの指標で175点未満)一般病床入院患者▽医療ニーズが最も低い医療区分1の医療・介護療養病床入院患者の70%▽医療・介護療養病床入院率の地域差是正のための調整分。2018年度に始まる「第7次医療計画」(6年間・都道府県が策定)と「第7期介護保険事業(支援)計画」(3年間・事業計画は市町村、事業支援計画は都道府県が策定)、および4年後の2021年度が開始年の「第8期介護保険事業(支援)計画」には、これら患者の受け皿となる在宅医療サービスや介護施設の必要量をそれぞれ書き込まねばならない。

介護医療院の転換見込み量の設定には医療機関の意向調査結果を活用

在宅対応可能患者約30万人のうち、一般病床からの移行分は外来医療で対応することとなっており、この日の検討会は、主に医療・介護療養病床からの移行分の(1)介護医療院、(2)介護医療院以外の介護施設、(3)在宅医療―への振り分け方法を議論した。

介護医療院の転換見込み量は、今後、都道府県と市町村が連携して実施する医療機関の転換意向調査で把握した数値を活用して推計。介護療養病床は医療計画の最終年度をもって廃止されることから、中間見直しを控えた2020年度時点は医療・介護療養病床とも調査での把握数をそのまま転換見込み量に採用、2023年度時点は調査で把握した医療分の病床数に介護療養病床の全数を加えた数を下限として、転換見込み量を設定する(p19~p23参照)。

介護施設と在宅医療への移行分は、医療・介護療養病床からの移行分全体から介護医療院への転換分を控除した値を、患者動向などのデータを参考に按分してそれぞれ求める。具体的には▽患者調査(2014年調査における医療療養病床退院患者の在宅医療と介護施設の利用比率は約1対3)▽国保データベースの抽出データ▽病床機能報告―などの活用が考えられ、どのデータを使うかは都道府県と市町村が協議して決める(p25~p30参照)。

また約30万人とされる介護施設・在宅医療の新規サービス必要量は2025年時点の数値であるため、各計画の策定にあたっては医療計画の中間見直し年の2020年度末と最終年の2023年度末の数値が必要になる。この点については、計画開始年の2018年から2025年までが8年間であることから、2025年の新規サービス必要量を8年間で等比按分して推計することにした。例えば、2020年度末時点の必要量は2025年の値に3/8を乗じて求める(p37~p38参照)。

在宅医療の体制整備目標の設定方法も了承

検討会では、医療計画に記載する在宅医療の体制整備目標の考え方も了承された。訪問診療を実施する診療所・病院数の具体的数値目標と、その達成に向けた施策の記載を原則とするとともに、任意で▽退院支援、急変時の対応、看取りのそれぞれの機能ごとの目標▽訪問看護、訪問歯科診療、訪問薬剤管理指導といった主要な職種についての具体的数値目標―の記載を求める。具体的にどのような項目・指標で目標設定をするかは各地域の判断に委ねるが、厚労省は例えば、退院支援であれば退院支援ルールを設定している2次医療圏の数、看取りは在宅で看取りを実施する診療所・病院数などを目標にすることが考えられる、としている(p54~p56参照)。



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