介護保険法改正案が参院で審議入り 自立支援のインセンティブなど巡り攻防

《 左:参院本会議 17日 》
国会では17日、介護保険関連法の改正案が参議院で審議入りした。塩崎恭久厚生労働相は本会議で、「制度の持続可能性を高めるとともに、保険者である市町村の取り組みを推進することなどを通じて、地域包括ケアシステムの強化を図る」と説明。与野党の議員に賛同を呼びかけた。審議が順調に進めば今国会で成立する見通し。

先月18日に衆議院を通過した改正案は、所得の高い高齢者の自己負担を3割に引き上げることが目玉。状態の重い高齢者が入院している介護療養病床の転換先として、看取りを含めた医療サービスと住まいの機能を併せ持つ「介護医療院」を新設することも含まれる。政府はこのほか、自立支援で成果をあげた自治体を財政面で優遇するインセンティブの仕組みを導入したり、地域密着型の「小規模デイ」の参入を市町村が制限できるようにしたりすることも盛り込んだ。

「要介護認定率は指標に用いない」

本会議で質問に立った民進党の牧山ひろえ議員は、自立支援のインセンティブの仕組みを取り上げた。政府が要介護認定率を評価の指標の1つとする案を検討していることを念頭に、「市町村が認定の申請を受け付けない事態が生じないか? 実態に合わない要介護度の引き下げが起きる懸念もある」とただした。塩崎厚労相はこれに対し、「指標の設定にあたっては、適正なサービス利用の阻害につながらないことが大前提」と反論。「アウトカム指標とプロセス指標を組み合わせる。アウトカム指標には要介護認定率の高低を直接用いないなど、公平なものを検討していく」との方針を示した。

共産党の倉林明子議員は、2015年度から特別養護老人ホームの入所者を原則として要介護3以上に限定したことを批判。「待機者の列から外された人たちの受け皿は確保したのか? 入所抑制などの影響をきちんと把握しているのか?」と追求した。これを受けた塩崎厚労相は、「在宅・施設サービスの整備を進めている。要介護1、2の高齢者も含めて、必要な方に必要なサービスを提供できるよう取り組んでいく」と述べるにとどまった。

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