維持期リハの介護保険への移行で議論 医療・介護意見交換

医療と介護の連携に関する意見交換(第2回 4/19)《厚生労働省》

今回のポイント
●2018年度同時改定に向けた、中医協と介護給付費分科会の委員による2回目の意見交換会が4月19日開催され、リハビリテーションにおける医療・介護の役割分担、関係者・関係機関との連携・調整をテーマに議論
○中医協の支払側委員は、心大血管疾患と呼吸器の維持期リハビリテーションを脳血管疾患・運動器の維持期リハ同様、2018年度以降介護保険に移行させることを要望
○関係者、関係機関との連携・調整では多職種による情報共有が論点となり、ICTを利用した多職種カンファレンスの容認を求める声が相次いだ

中央社会保険医療協議会と社会保障審議会・介護給付費分科会の委員による、2018年度同時改定に向けた意見交換会が4月19日、開催された。2回目の今回のテーマは、リハビリテーションにおける医療・介護の役割分担と、関係者・関係機関との連携・調整について。医療保険の疾患別リハビリテーションのうち、脳血管疾患と運動器の維持期リハビリは2018年度以降、介護保険へ移行することになっているが、中医協の支払側委員は心大血管疾患と呼吸器のリハビリについても同様の扱いとすることを強く要請。引き続き診療報酬で評価するべきとする厚労省や医療関係者の委員と意見が食い違う場面があった。

厚労省はリハビリに関する検討課題として、(1)急性期や回復期のリハビリにおいて、2016年度改定で導入された目標設定支援の視点に基づくリハビリをより一層推進することをどう考えるか、(2)疾患別リハビリの維持期における介護保険への円滑な移行を含め、医療と介護の間で切れ目のない継続的なリハビリを効果的に提供することについてどう考えるか、(3)医療と介護の連携・移行をより効率的に推進する観点からリハビリにおける実施計画書等のあり方をどう考えるか―の3点をあげた(p7参照)。

呼吸器・心疾患の維持期リハも介護へ移行すべき―健保連・幸野氏

このうち診療報酬の疾患別リハビリテーション料には疾患の種類別で算定日数に上限(標準的算定日数)が設定されている。例えば【脳血管疾患等リハビリテーション料(I)】の場合、標準的算定日数の発症180日までは1単位当たり245点を算定できるが、181日目以降は月13単位までの算定制限がかかるのに加え、状態の改善が期待できない要介護者の場合は1単位当たりの算定点数も減額。本来の6割の点数(147点)しか算定できない(p11~p13参照)。厚労省によると【脳血管疾患等リハ料】と【運動器リハ料】算定者の2.8%にあたる3万8,527人が標準的算定日数を超過した要介護者に該当し、減額点数を算定。これらの人たちは、2018年度以降、介護保険に移行する必要があるとしている(p5~p6参照)(p18参照)。

この点について幸野庄司・健康保険組合連合会理事は、「呼吸器や心大血管疾患も日数上限を超えて維持期に入ると生活と社会参加という視点に変わるのではないか」と指摘し、これら2疾患も介護保険に移行するべきとの認識を示した。厚労省は、「呼吸器と心大血管疾患はまず医療での給付がなされ、その後も医学の視点で提供していくという考えで整理している」と説明。医療関係者の委員も「内臓疾患は介護での対応は難しい。脳血管疾患や運動器の障害で、ある程度日常生活に戻れた人のADL維持は介護で、心臓疾患と呼吸器は医学の視点で対応するのが妥当」(武久洋三・日本慢性期医療協会会長)などと同調した。

ICT利用した多職種カンファの容認求める意見も

一方、関係者・関係機関の連携・調整では多職種による情報共有のあり方が論点となった。地方では交通事情などで多職種が一堂に会してのカンファレンスを頻回に開くのが難しいことから、複数の委員からICTを活用したカンファレンスを容認するべきとの要望があった。このほか、「お薬手帳」を活用して薬局、診療所、介護支援専門員が情報共有することや、医療・介護関連のほとんどの事業所に配置されている看護師を情報共有のキーパーソンにするべきといった提案があった。



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