CT未整備病院の認知症疾患医療センター指定可能に 厚労省

「認知症施策等総合支援事業の実施について」の一部改正について(3/27)《厚生労働省》

今回のポイント
●厚生労働省は4月5日までに、「認知症疾患医療センター運営事業実施要綱」を改正し、都道府県知事などに通知
○従来の「診療型」の名称を2017年4月1日から「連携型」に変更し、対象に病院を追加
○これにより、従来はセンターになることができなかった、コンピュータ断層撮影装置(CT)を保有しない病院にも門戸が開かれた

地域における認知症医療提供体制の要となる「認知症疾患医療センター」について、厚生労働省は2017年4月1日付けで設置要件を一部緩和し、自前でコンピュータ断層撮影装置(CT)を備えていない病院であってもセンターの指定を受けられるようになった。同省は4月5日までに、「認知症疾患医療センター運営事業実施要綱」を改正し、都道府県知事などに通知した(p1~p9参照)。

認知症疾患医療センターとは、認知症疾患の鑑別診断と初期対応、医療・介護関係者の研修などを担う、地域の認知症対策の中核となる病院、診療所。センターになるには、都道府県知事などの指定を受けなければならない。従来は、病院が対象の「基幹型」(総合病院)、「地域型」(単科の精神科病院)と、診療所が対象の「診療所型」の3類型に分かれ、病院向けの基幹・地域型と、診療所型とでは、CT保有の有無と臨床心理技術者、精神保健福祉士、保健師など医療従事者の人員配置要件が大きく異なっていた。

「診療所型」は全国25カ所、病院はCTと人員配置がネックに

2015年1月に策定された「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」は、2017年度末までに「認知症疾患医療センター」を全国に500カ所整備する数値目標を掲げているが、2017年3月現在の設置数は375カ所。このうち基幹型(15カ所)、地域型(335カ所)は一定数が確保されつつあるものの、診療型は全国25カ所にとどまる。一方、病院はこれまで基幹型か地域型しか選択肢がなく、センターになりたい意向があっても、人員配置やCTの要件を満たせなければあきらめざるを得なかった。

そこで厚労省は2017 年4月1日から「診療所型」の名称を「連携型」に改め、「基幹型」や「地域型」の要件を満たせない中小規模の病院のセンター申請を後押しすることにした。指定要件は従来の「診療型」と同じ。人員配置は要綱で、▽専門医または臨床経験のある医師1名以上▽認知症の専門医療相談や神経心理検査について一定程度の知識と技術を習得している看護師、保健師、精神保健福祉士、臨床心理技術者のいずれかを1人以上―と規定。検査体制は、CT、磁気共鳴画像装置(MRI)、脳血流シンチグラフィ(SPECT)をほかの医療機関との連携により活用できる体制が整備できていること、と定めている(p6~p7参照)。

なお連携型のうち診療所については、診療報酬の【認知症専門診断管理料1】(500点)が算定できるが、病院は算定できないので注意が必要。次回、2018年度改定で見直しが検討される見通しだ。



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