後見人による不正、昨年の被害総額は約26億円 弁護士らも30件 最高裁調査

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《 左:最高裁 》
認知症や精神障害などで十分な判断能力を持たない人の権利を守るための成年後見制度――。昨年の1年間に不正がどれだけ明らかになったかを、最高裁判所がまとめて公表した。

それによると、弁護士や司法書士といった専門職の後見人が財産の着服や横領などを行ったケースは、過去最悪の37件だった前年より7件少ない30件。被害額は金額が分からない1件を除き、約9,000万円に及んでいるという。

成年後見制度がスタートしたのは介護保険と同じ2000年。高齢化や1人暮らしの増加といった社会の変化に伴い、毎日の自立した生活に困難を抱える人が急速に増加してきており、制度に期待される役割は一段と大きくなっている。後見人による不正の防止は重要な課題の1つだ。監督する仕組みの強化などが図られているが、まだまだ十分な成果をあげられていないのが現状といえる。

最高裁の調査によると、親族などを含めた全ての後見人による昨年の不正は502件。521件だった前年より19件減った。金額が判然としない8件を除いた被害総額は、およそ26億円にのぼっている。

貯金をおろす際に監督人が関与

政府は24日、成年後見制度の普及に向けた目標や施策をまとめた「利用促進基本計画」を閣議決定した。

成年後見制度利用促進基本計画について

不正の防止に向けては、家庭裁判所が選ぶ「監督人」が預貯金を引き出す際に関与する仕組みを新たに導入する。後見人を担う親族の制度への理解を深めるため、関係団体などが積極的に指導・助言をしていくことも盛り込んだ。このほか、後見人や裁判所、民生委員、ケアマネジャー、社会福祉協議会、医療機関といった関係者からなるネットワークを作り、当事者を早い段階から多面的に支える取り組みも後押ししていくとした。

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