【虐待&不正請求】東大阪市「介護サービスフロイデン」取り消し

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大阪府東大阪市福祉部指導監査室居宅事業者課は2月1日、高齢者を車いすに縛り付けるなど虐待したり介護給付費を不正に請求したりしていたとして、東大阪市内にある介護サービス会社・株式会社フロイデン(南尾清次社長、同市稲葉3-2-31)が運営する訪問介護事業所「介護サービスフロイデン」(同市稲葉3-2-32)について、その介護保険事業者としての事業所指定を取り消した。また併せて同介護予防訪問介護の指定も取り消す。

市居宅事業者課によると、不正発覚のキッカケは昨年6月の定期訪問にあった。フロイデン事業所の介護ヘルパーが訪問先の有料老人ホームで、入居者の70代の男性に対してベッド以外の家具を撤去して、外から部屋の鍵をかけていた事実を確認。このため市が監査に切りかえて現地調査にはいったところ、この事業所の介護ヘルパー計8人が、ほかの入居者にも、ベッドのまわりを鉄柵で囲んで自由な行動を制約したり、身体をベルトで車いすに縛り付けたりするなどの虐待行為を繰り返していたことなどが次々と判明していった。

このほか訪問介護員が取得していた資格を偽って訪問介護計画書を別人の名前でプラン作成したり、サービス提供責任者が異動したのに必要な届け出をしなかったりするなどし、東大阪市など7保険者にたいして2014年11月から2015年2月までの4カ月間で介護給付費約230万円(東大阪市以外の保険者分ふくむ)も不正請求していた。

フロイデン事業所のサービス提供責任者は市の調べに対し、「入居者の安全確保のためだった。虐待とは思わなかった」などと釈明。その一方で、不正分については返還の意思を示しているという。

市では今後、同事業所が不正に請求し受領していた介護報酬にそれぞれ加算額(40%)を加えた額の返還を求めていく。その返還額は、東大阪市分267万7,000円。また八尾市・大阪市・高槻市・茨木市・西宮市・御前崎市分は、東大阪市が確認したもので55万7,000円にのぼる。

ちなみに市では、介護保険事業者としての指定を取り消すことを決めた一方で、詐欺容疑での刑事告訴は今回見送る方針をしめしている。

以下、今回処分の理由・法的根拠など詳細は次のとおり。

【運営基準違反】(法第77条第1項第4号および第115条の9第1項第3号に該当)

管理者は、サービス提供責任者その他訪問介護員等の業務の管理を怠り、利用者に対して行なわれた高齢者虐待の事実について監査開始時まで把握できず、また、届け出のあったサービス提供責任者がその業務を行なっていないにもかかわらず、これを把握できないうえ、必要な指揮命令を行なっておらず、管理者としての責務を果たしていない。

【人格尊重義務違反】(法第77条第1項第5号に該当)

要介護認定を受けた複数の利用者に対し、サービス提供責任者およびその指示を受けた訪問介護員が高齢者虐待(身体的虐待および心理的虐待)に該当する行為を行なった。なお、指示内容は、当該サービス提供責任者と当該事業所の非常勤訪問介護員兼有料老人ホームの施設長とが決定したものである。

【不正請求】(法第77条第1項第6号および第115条の9第1項第5号に該当)

実際には、サービス提供責任者としての届出のない訪問介護員養成研修2級課程修了者が訪問介護計画書の作成等のサービス提供責任者としての業務を行なっているにもかかわらず、サービス提供責任者として届出をした介護職員基礎研修課程修了者である訪問介護員がその業務を行なっていると装い、100分の10の減算を行なわず、居宅介護サービス費および介護予防サービス費を不正に請求し、受領した。

【介護保険法違反 】(法第77条第1項第10号および第115条の9第1項第9号に該当)

サービス提供責任者に変更があったにも関わらず、法第75条第1項および第115条の5第1項の規定に基づく変更の届出を行なわなかった。

■東大阪市「指定介護保険事業者の指定の取消しについて」
http://www.city.higashiosaka.lg.jp/cmsfiles/contents/0000014/14691/290201torikeshi.pdf

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