【入浴介助死】「イリーゼ浦和大門」過失容疑で埼玉県警が捜査

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さいたま市内の有料老人ホーム「イリーゼ浦和大門」(小野沢良雄ホーム長、さいたま市緑区大門808)で昨年12月17日、要介護5の認定を受けた寝たきり重症の女性入所者=当時(71)=がホーム内で入浴介助中に死亡していたことが1月6日わかった。介助職員が目を離した数分間の惨事とみられ、同ホームから事故報告を受けた市福祉部高齢者福祉課では12月20日、再発防止策を盛り込んだ改善報告書を1月末までに提出するようにホーム側に行政指導した。いっぽう埼玉県警浦和東警察署は業務上過失致死の疑いも視野に、同ホーム職員らから事情を聴いていく方針だ。

市高齢者福祉課施設・事業者指導担当によると、死亡事故は昨年12月17日午前9時45分ごろに発生。この女性利用者は車いすのまま入浴できる「機械浴槽」に介助職員1人の介助を受けながら入浴していた。おなじ浴室内には付き添いの職員3人に対し、女性を含め計7人のホーム利用者が入浴していた。

この女性を介助していた担当の介助職員が別の入所者2人を入浴介助するため機械浴槽から離れて脱衣所に行った。その2~3分のあいだ目を離した際におぼれ、今回の事故が起きてしまった。別の職員が異変に気付いたとき女性は水面上に出ていた頭がお湯に浸かったままの状態だったという。女性は救助され、すぐに119番通報で近くの病院に搬送されたが死亡が確認された。

市によると、同ホームは、長谷川介護サービス株式会社(袴田義輝社長)が運営する「住宅型」有料老人ホームで、2013年10月に開設し、93室。ちなみに同社は長谷川ホールディングス株式会社(長谷川芳博社長)のグループ企業である。

市では「本来は入所者1人に対し職員1人が付き添うのが好ましい。市有料老人ホーム設置運営指導指針で」は『介助の安定的な提供に支障がないように』との運営を求めている。規則などに今回違反したわけではないが、同ホームも職員数が少なかったという認識は示していたようだ」と話す。

いっぽう小野沢良雄ホーム長は、事故に関して「調査中で詳しいコメントは控えたい」としながらも、消防への連絡など事故後の対応は「適切だった」と釈明。また長谷川介護サービス社の親会社である長谷川ホールディングス社の広報企画室では取材に対し、市に事故報告をしたことを認めたうえで、「二度とあってはならないこと。再発防止にグループを挙げて取り組んでいきたい」と謝罪の意をしめした。

以下、長谷川ホールディングス社Webサイト上に掲載された「長谷川介護サービス運営有料老人ホーム「イリーゼ浦和大門」に関する報道について」のおもな内容は次のとおり。

長谷川ホールディングスのグループ会社である長谷川介護サービスが運営する「イリーゼ浦和大門」において、2016年12月17日ご入居者様がご入浴中にご逝去された事案につきまして報道がなされています。

まず、ご逝去されましたご入居者様のご冥福を心より祈り申し上げるとともに、ご遺族の皆様に深くお悔やみ申し上げます。

また、長谷川介護サービスが運営する有料老人ホームにご入居いただいておりますご入居者様およびご家族の皆様、さらにはすべてのご関係者様に多大なご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。

本件につきましては、行政および警察当局に積極的に協力するとともに、当グループといたしましては全力を挙げて原因究明に取り組んでおります。

なお、当該施設におきましては、発生後直ちに入浴業務における手順書の見直しなどを実施し、今後、会社として万全を期すため、以下の再発防止策を主眼に、人材教育、リスクマネジメント体制のさらなる強化に努め、今後もご入居者様の生活をサポートすべく、社員一同全力を尽くしてまいります。

<再発防止策>

(1)オペレーション全般の改善
(2)従業員教育の徹底(リスクマネジメント研修、入浴研修など)
(3)安全管理体制に対する、本部チェック機能の強化など

■長谷川ホールディングス株式会社「長谷川介護サービス運営有料老人ホーム『イリーゼ浦和大門』に関する報道について」
http://www.irs.jp/news/2017/01/06/01/20170106.pdf

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