業界に淘汰の波… 介護事業者の倒産、昨年は過去最多108件 小規模・新規が中心

東京商工リサーチが11日に公表したレポートによると、2016年に倒産した介護サービスの事業者は108件にのぼっている。前年から32件の増加。介護保険制度のスタート以来、件数は最多、増加幅は最大となった。54件だった2013年、2014年のちょうど2倍。介護報酬の引き下げや慢性的な人手不足、競争の激化などが要因で、「経営力が劣る事業者の淘汰が進んだ」「業界内の淘汰の動きが強まっている」などと分析されている。

規模が小さく経験の浅い事業者が、倒産の件数を押し上げる構図が鮮明になった。内訳をみると、全体の73.1%は従業員が5人未満。設立から5年以内のところが50.0%と半数を占めている。負債5,000万円未満が73.1%。

2016年「老人福祉・介護事業」の倒産状況

サービス別にみると、「訪問介護」が44.4%で最も多い。35.2%の「通所・短期入所介護」が続き、この2つで79.6%となっている。原因別では「販売不振」が63.8%でトップ。倒産の形態は、事業消滅型の破産が96.2%と大勢を占めていた。再建型の民事再生法は1件もない。

東京商工リサーチは、「事前の準備や事業計画の甘い事業者が経営に行き詰まったケースが多い」「小規模な事業者は資金的な制約も抱えており深刻さが増している」などと指摘。「経営体制の未整備や経営基盤の脆弱な事業者が『ふるい』にかけられる傾向は、しばらく避けられないだろう」とまとめている。

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