【後見人背信】徳島県社会福祉会の元副会長が横領容疑逮捕

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徳島県警察本部捜査2課と美馬警察署は11月10日、成年後見人として管理していた銀行口座から少なくとも約150万円を着服したとして、社会福祉士・山下夏樹容疑者(49)=つるぎ町貞光太田西=を業務上横領容疑で逮捕した。県警によると容疑を認めているというが、逮捕事案のほかに4人の後見人・保佐人なども務めており、県警は着服額が数百万円に達する可能性もあるとみて捜査を今後も進める方針だ。

今回の直接の逮捕容疑は、2014年1月から5月にかけて、身体障害がある被後見人の60代男性の口座から3回にわたって計約150万円を着服したというもの。2012年から家裁選任により被害男性の後見人となり、男性の預金通帳からの出金など財産管理全般を担当していた。

捜査2課によると、家裁や男性に報告する際には、金額を書き換えた預金通帳のコピーを提出して発覚を免れていた。選任した徳島家庭裁判所が今年6月、「保佐人の権利を乱用し、被保佐人の財産を不当に減少させた疑いがある」として山下容疑者を後見人から解任し、県警に刑事告発。これをうけて県警が業務上横領の疑いでの立件に向けて捜査がすすめていた。数百万円ともされる横領金の返金については、山下容疑者の後任として後見人や保佐人に選任された別の弁護士らにより回収作業がすすめられているが、一部にとどまっているという。

ちなみに山下容疑者は2005年6月から一昨年6月まで徳島県社会福祉士会の副会長を務め、同会「権利擁護センター ぱあとなあ徳島」の主要会員として専門職後見人活動を担ってきていた。また山下容疑者は介護支援事業所「介護相談支援センターアシスト」(山下忠代表・山下夏樹管理者、つるぎ町貞光字太田東102-1)を実質的に経営しており、県警の任意の聴取に「経営している介護支援事業所の資金繰りが苦しく、(横領した金は)従業員に支払う給料などに充てた」などと動機めいた話もしていたという。

県社会福祉士会は今年10月23日、臨時総会をひらいて山下容疑者を除名処分にした。山下容疑者への告発をうけて同会の上地幸博会長は、「熱心に会活動に取り組んでいたので大変驚いた」との感想を述べつつ、10月24日付の「『後見制度悪用 横領か』の報道について」と題した会長声明のなかで、「被後見人等の方々の重大な権利侵害にあたる今回の不祥事を厳しく受け止め、関係機関との連携強化を進めるとともに、社会福祉士の倫理綱領・行動規範の徹底に改めて取り組み、ぱあとなあ会員はもとより当会を挙げて再発防止に向けての取り組みを全力で進める所存でございます」などとコメントしている。

なお、山下容疑者が実質的に経営するアシスト事業所については今年9月14日、介護報酬約190万円を不正受給したとして、県保健福祉部長寿いきがい課から介護保険事業者の指定取り消し、さらには山下容疑者個人の「介護支援専門員資格」登録の消除(介護保険法第69条の39第2項に該当)という行政処分をすでに受けている。

■徳島県「介護保険法に基づく『指定居宅介護支援事業者』および『介護支援専門員』の行政処分について」
http://www.pref.tokushima.jp/docs/2016090600066/
■徳島県社会福祉士会「『後見制度悪用 横領か』の報道について」(会長声明)
http://img.p-kit.com/info-tacsw/2016nendo/1477304403049557900.pdf

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