「給付適正化へ不断の改革を」 軽度者向け介護サービスの縮小も 財政審建議

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《 建議を手渡す財政審の吉川会長 18日 》

国の財政を議論する財務省の審議会(財政制度等審議会)が18日、意見書(建議)をまとめ麻生太郎財務相に提出した。

費用が膨らみ続けている社会保障制度について、「負担の公平性の確保と給付の適正化に向けた不断の改革が不可避」と強調。状態の軽い高齢者に対するサービスを減らしたり、利用者の自己負担を引き上げたりする介護保険の見直しを含め、これまで提案してきた施策を断行するよう促している。

「経済・財政再生計画」の着実な実施に向けた建議(平成28年5月18日)

政府は昨年6月、「基礎的財政収支(*)」を2020年度までに黒字にするという目標の達成につなげるため、「経済・財政再生計画」を閣議決定している。このなかでは、向こう3年間の社会保障費の伸びを1兆5,000億円程度にとどめるとの目安を設定。具体策では介護も取り上げ、軽度者への給付の縮小や利用料のアップなどを検討するとした。

*基礎的財政収支 = 税収・税外収入と、国債費(国債の元本返済や利子の支払いにあてられる費用)を除く歳出との収支のことを表す。その時点で必要とされる政策的経費を、その時点の税収などでどれだけ賄えているかを示す指標。プライマリーバランス。

今回の意見書は、この計画を着実に進めるよう強く求める内容。「公的債務は歴史的にも国際的にも類を見ない水準」と説明し、「財政規律が緩むようなことは決して許されない」「財政健全化の手綱を緩めるような状況には全くない」などと主張した。財務省はこれまで、

  • 要介護2以下を対象として、訪問介護の生活援助や福祉用具貸与を原則として自己負担の仕組みに変える。より多くのサービスを市町村の「地域支援事業」に移す
  • 介護サービスの利用料は原則として2割に引き上げる

などを繰り返し勧めてきているが、これらの具現化も改めて要請した。

意見書にはこのほか、介護予防の積極的な展開につながるインセンティブを設けることや、介護費の地域差を「見える化」することなども盛り込まれている。財政審の吉川洋会長(立正大学教授)は18日の会見で、「財政赤字の問題と社会保障のファイナンスは同じコインの裏表。日本の財政は非常に厳しく、正面から健全化の努力をしなければいけない」と述べた。

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