EPAの外国人介護福祉士、受け入れを10万人規模に 日慢協・武久会長

《 左:日慢協・武久会長 》
日本慢性期医療協会の武久洋三会長が、外国人の介護・看護職員の受け入れを大幅に拡充すべきだと呼びかけている。

協会のサイトによると、先月に行った定例記者会見で、これからより深刻になっていくと懸念される人手不足の解消につなげるため、EPA(経済連携協定)にもとづく受け入れを10万人規模に増やすべきと主張。高齢化が一段と進む2035年を見据え、「もっともっとたくさん日本に来てもらった方がよい」などと語った。

定例記者会見のご報告

日本慢性期医療協会 定例記者会見

武久会長は、介護保険制度の改革を議論する社会保障審議会・介護保険部会の委員。介護報酬の見直しを扱う社保審・介護給付費分科会でも委員を務めている。また、医療に関する審議会や有識者会議などにも幅広く参加しており、様々な場面で提言を行っている。

厚生労働省が昨年6月にまとめた推計では、団塊の世代が75歳以上となる2025年に必要な介護職員は約253万人。このままいくと約215万2,000人の確保にとどまり、需給ギャップは約40万人に達する見込みという。政府は今後、特別養護老人ホームなど高齢者の受け皿の整備を拡充して展開する方針で、実際にはさらに膨らむ見通し。2035年を迎える頃には、状況がより悪化してしまう可能性は高いとみられる。

武久会長は会見で、EPAの枠組みで来日する外国人の介護福祉士・看護師候補者について、「現地の大学を出て国家試験に合格したうえで、日本で日本語の試験に挑むようなエリート」との見方を示した。そのうえで、「利用者からも職員からも評価が高い。言葉遣いが丁寧で、優しく、笑顔が多いからだ。優秀で理解力の高い人が多い」と説明。「介護も看護も10万人規模で入ってもらうべき」と持論を展開した。

EPAの枠組みによる外国人の受け入れが始まったのは2008年。現在はフィリピン、インドネシア、ベトナムの3ヵ国から、介護福祉士の資格にチャレンジする候補者が来るようになった。昨年度までの8年間で、その人数は累計で2106人となっている(看護師候補者も含めると3,000人超)。

厚労省は今年2月、現行の規制を緩和してEPAの外国人が活躍できる場を広げる方針を固めた。一定の基準を満たしていれば、特定施設やサテライト型施設でも受け入れられるようにする。国家資格を取った後であれば、訪問介護など利用者の居宅でサービスを提供する仕事にも就けるようにするという。一方の政府は現在、今月中にもまとめる「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に、EPAの外国人の受け入れ拡大を盛り込む方向で調整を進めている。

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