現場へ復帰する介護職員に最大20万円 新制度の具体的な要件は?

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《 介護人材確保地域戦略会議 1日 》

厚生労働省は1日、介護の仕事に復帰する人に最大で20万円を「準備金」として貸す新たな制度について、実施要綱で定めるルールの概要を明らかにした。一定のスキルや知識がある人を対象とするため、「介護職員初任者研修」を修了していることなどを条件にするという。加えて、都道府県の福祉人材センターに介護職員として登録することも求めるとしている。

自治体の担当者を集めて開催した「介護人材確保地域戦略会議」で説明した。厚労省は今後、早ければ3月にも制度の運用を開始できるように準備を進めていく。今月中には実施要綱を決定したい考えだ。

2年間働き続ければ返済は免除

新たな制度は、先月20日に成立した今年度の補正予算を使って創設されるもの。いったん辞めた人に帰ってきてもらう呼び水とし、業界の深刻な人手不足の解消に役立てる狙いがある。

準備金を受け取れるのは、過去に1年以上にわたって介護職員として働いた経験を持っている人が、どこかの現場に戻って再び介護に従事するケース。上限は20万円とされた。あくまでも貸し付けだが、他の業種に移らず2年間働けば返済はすべて免除される。厚労省は準備金の使い道について、

  • 子どもの預け先を探す際の活動費
  • 介護に関わる情報収集や学び直しにかかる費用
  • 必要な服、かばん、くつなどを揃える費用
  • 転居を伴う場合にかかる費用
  • 通勤用の自転車・バイクの購入費

などを例示。国として認めない使途は定めておらず、それぞれの判断で有効に活かして欲しいというスタンスをとっている。

計画書の提出が必要 都道府県の独自ルールも

厚労省が1日に公表した詳しいルールのポイントをまとめた。

  • 過去の1年以上の経験とは、通算の雇用期間が365日以上で、介護に従事した期間が180日以上であることを指す
  • 介護福祉士の資格を持っているか、介護職員初任者研修、またはそれと同等と都道府県が認める研修を修了していることが条件
  • 都道府県の福祉人材センターに氏名・住所などを登録することが前提
  • 復帰する施設・事業所は、「介護職員処遇改善加算」を算定しているところが望ましい
  • 準備金を貸す際には、どう活用するかを説明する計画書を提出してもらう

このうち研修修了の条件は、最低限の能力がやはり必要と判断して設けることに決めた。福祉人材センターに登録させるのは、サービスを担える貴重な人材としてつながりを維持していくことが狙い。人手の確保につなげる施策の一環で、定期的な情報の提供など様々なサポートを行うとしている。来年度からは、離職する介護福祉士を対象に同様の制度が導入される予定だ。

厚労省は今後、要綱に規定すべきルールが他にないか詰めの検討を行う。これまでのところ、準備金を貸す際に返済の保証人を立ててもらうことなどが俎上に載っている。

このほか、都道府県が独自にルールをつくることも容認する方針だ。例えば、常勤の立場で復職する介護福祉士だけを対象としたり、再就業する事業所を特定のサービスに限定したりすることも、実情に応じて柔軟にできるようにする。このため、細かいルールは地域によってそれぞれ異なってくることになりそうだ。

準備金を借りたい人は、都道府県が用意する窓口へ自ら申請しなければならない。厚労省の担当者は、「実際にどんな要件となったか興味のある人は、3月以降に都道府県の窓口へ問い合わせてもらえれば」としている。

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