ケアマネジャーへのワクチン優先接種の必要性

新型インフルエンザによる感染が拡大する中で、この問題に関する厚生労働省からの発表資料も急増しつつあります。9月18日付の報道発表資料によれば、9月7日から13日までの一週間で、インフルエンザによって医療機関を受診した患者数は全国で18万人に達し、例年の同時期と比較した累計患者数は3.5倍以上に達しています。

冬に向けてさらなる感染拡大が懸念される中で、新型インフルエンザの国内製造ワクチンが10月下旬から出荷される運びとなっています。そのワクチンを優先的に接種すべき対象者の素案も発表になりました。それによれば、妊婦や小児、高齢者などのほか、医療従事者100万人も候補に上がっています。

患者の治療にあたる立場の人々に対して、接種を優先させることで、治療体制がマヒすることを食い止めようという狙いからです。この医療従事者に対する優先接種案に関し、日本看護協会は、9月11日付で厚生労働省健康局長あてに要望書を提出しています。

この要望書では、在宅療養支援にたずさわる訪問看護師や、集団感染が発生した場合の面談調査等を行なう保健師に対しても、優先接種を行なうべきであるとしています。つまり、在宅から地域をにらんだうえでの感染拡大を防ぐうえで、「訪問」という立場を担う人々にも感染予防が必要という考え方です。

この要望を一歩進めた場合、やはり「在宅」という立場でかかわるケアマネジャーにおいても、優先接種が必要という声が上がってくる可能性があります。

例えば、新型インフルエンザによる感染が拡大した場合、デイサービスやショートステイなどの在宅系サービスの利用が難しくなるケースも考えられます。そのとき、利用者の状態像を把握するうえで、ケアマネジャーによる訪問回数を増やさなければならない状況も発生するでしょう。訪問頻度が増えれば、先の訪問看護師や保健師などと同様、ケアマネジャー自身が感染経路となってしまう確率も高まります。自覚症状が出れば、当然訪問業務等は自粛することになりますが、感染から発症までの間の時間差を考えれば、感染拡大を確実に抑える方策が求められます。

9月8日に厚労省で開催された「新型インフルエンザ対策担当課長会議」では、優先接種を行なうべき医療従事者の範囲について質問が出されましたが、事務職員などまで含めることを想定しているものの、明確な線引きはなされていません。ケアマネジャーとしては、引き続き情報をチェックしつつ、優先接種が可能になった場合、速やかに対処する心構えを持っておきたいものです。

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