【布団巻き窒息死】大阪豊中・さわ病院が男性看護師を解雇

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大阪府の医療法人北斗会「さわ病院」(澤温理事長・院長、豊中市城山町1-9-1)において先月、入院中の無職・田江利一郎さん(79)が「布団巻き」状態で死亡しているのが見つかり、男性看護師(33)が病院の聞き取り調査に「男性が声をあげ続けるので薬を投与したが治まらず、うつぶせにして布団で頭を巻き込んで放置した」などと話していたことが4日わかった。病院側が明らかにした。

大阪府警察本部豊中警察署では、業務上過失致死容疑も視野に入れ、布団巻きと誤嚥・窒息死との因果関係など詳しい経緯について調べを進める方針だ。

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当該病院事務局などによると、田江さんは認知症を患って約2年前から入院。手足が不自由でほとんど寝たきりだったが、食事は普通にとれていたという。先月22日午後11時5分ごろ、精神科病棟5人部屋病室のベッド上で全身を布団にくるまれてうつぶせで死亡しているのが巡回中の別の看護師が発見し、事件性の可能性があると判断して警察に通報した。目立った外傷はなかった。

別の看護師が巡回した際には異常はなく、大きな物音や争うような声を聞いた人もいなかったという。発見時は病室にはこのほかに4人の患者がいたが、全員寝ていて田江さんの変調に気付く人はいなかった。死亡時に病院からの届け出を受けて豊中署が司法解剖した結果では、死因が食べ物の異物などが気道に詰まらせたことによって起こる誤嚥による窒息死だったことが判明している。

当該病院は同月25日に内部調査委員会を設置。関係職員らから聞き取り調査したところ、「22日午後10時ごろ巡回中に田江さんが大声で騒いでいたので、医師に指示された睡眠導入剤を飲ませた。しかし治まらず、同室の患者が寝られなくなって迷惑とならないよう声を抑えるために患者をうつぶせにして上半身を布団でくるんだ」と男性看護師が説明したという。

さらに男性看護師は「以前にも声を抑える目的で、ほかの患者にもうつぶせにして布団を巻き込んだことがある。これまで問題はなかったので、大丈夫だと思っていた」などとして日常的に同様の行為を繰り返していたことも判明した。

大阪府健康医療部によると、1953年に開設された当該病院は精神科を中心に外来と救急診療をおこなっており、精神医療や高齢者福祉のほか、認知症対策に重点を置く病院として知られている。精神科の病床数は8病棟455床。府から指定を受けて認知症疾患医療センターや附属看護専門学校などを傘下に持つなど、市内にかぎらず北摂地域における精神疾患や認知症患者のための中核病院と位置付けられていた。

当該病院は4日付で、「死亡との因果関係はわからないが、医療行為として不適切でありあってはならないこと」として、男性看護師を解雇処分としたことを明らかにしている。

(ASTRA医療福祉研究グループ)

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