通所介護の入浴介助加算、一律算定などに懸念の声 ケアマネ協会「連携して利用者本位のサービスを」

今年度の介護報酬改定で新設された通所介護の「入浴介助加算II」をめぐり、日本介護支援専門員協会は18日、居宅のケアマネジャーがどう対応しているかを探った緊急調査の結果を公表した。【青木太志】

※ 記事最下部に「入浴介助加算II」の解説を付記しました。

それによると、「入浴介助加算II」の算定要件やQ&Aを確認しているケアマネは96.1%。その算定を通所介護側から提案され、必要性を検討したケアマネは46.2%だった。

この46.2%のうち、やむを得ない理由があってケアプランに位置付けなかったケアマネは52.7%。その理由としては、

◯ 個々の状態に関わらず全利用者一律に算定しようとしたから=36.3%(最多)

◯ 利用者・家族への説明が十分になされていないから=17.9%

◯ 個々の自立支援に向けた計画が作成されていないから=16.7%

◯ 計画は作成されているが個別性が担保されていないから=12.4%

などがあげられている。

この緊急調査は全国の居宅のケアマネが対象。609事業所の613人から有効な回答を得ている。ケアマネの無理解が「入浴介助加算II」に取り組む障壁となるケースがある、との指摘を受けて協会が先月末に実施した。

【緊急調査】通所介護「入浴介助加算II」の算定について

自由記入欄に寄せられた声の中には、

◯ 加算ありきで強引に算定しようとする通所介護もある

◯ 入浴は在宅生活に欠かせないため、個別自立についてはしっかりと説明して欲しい

◯ そもそも浴室が無い、入浴できる環境にない利用者も算定可能としている要件を、利用者・家族が理解することは難しい

などもあったという。

協会はこうした結果を踏まえ、「自立支援の促進と個別の計画はこの加算の特に重要な要素。一律の算定や個別性のない計画、不十分な説明など、"介護支援専門員の理解不足で算定できない"という意見とは相反する状況も浮き彫りとなった」との見解を表明。続けて以下のように強調している。

「今後は、1つのサービスや職種に算定できない責任を求めるのではなく、介護支援専門員や通所介護事業所、保険者が連携した適切な加算の算定により、利用者本位のもと、個々の課題に応じた適切なサービスを提供できる環境作りを求めていく」

※ 新たな「入浴介助加算II」は55単位/日。利用者が自分自身の力で、あるいは家族やヘルパーなどのサポートを受けながら、それぞれの住まいで入浴できるようにすることが目的だ。

専門職らが利用者の自宅を訪問して浴室環境を確認すること、それを踏まえた個別計画を多職種連携のもとで策定すること、計画に沿った入浴介助を事業所で行うことなどが要件。この導入に伴い、厚生労働省は従来区分の「加算I」を10単位減とした経緯がある。

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