多くのケアマネが無償で保険外対応 要介護者のニーズを幅広くカバー 国調査

昨年度、日本総合研究所は厚生労働省から委託を受けて保険外サービスに関する調査を実施した。公式サイトで公表された結果の中では、ケアマネジャーの保険外対応の実態についても詳しく報告されている。【Joint編集部】

頼まれたら断らずに、あるいは断れずにただ働き − 。そんなケアマネが少なくない現状が明らかにされている。

保険外サービス活用推進に関する調査研究事業

ケアマネが地域で要望を受けている保険外対応は実に幅広い。複数回答で尋ねたところ、「自費サービスの調整」「役所の手続きの支援」「突発的な入院・通院の付き添い」「家族からの相談」はいずれも8割を超えていた。「簡単な生活支援(電球交換等)」「緊急の駆けつけ」「長時間に及ぶ電話」「入退院に伴う必需品の手配」は全て7割超となっている。

これらに実際に対応するか否かでは、「全て対応する」「対応することがある」が9割超。「全て対応しない」と答えたケアマネは数%のみに留まっていた。

また、これらの対応にあたって料金を徴収しているケアマネは1%から2%程度。大多数が無償で活動していることが分かった。要支援・要介護の高齢者を地域で支えていく仕組みの中で、ケアマネが足りない部分を補う非常に重要な役割を担っていることが改めて浮き彫りになった形だ。

この調査は今年の2月から3月にかけて行われたもの。東京都、愛知県、大阪府、福岡県の3000の居宅介護支援事業所が対象で、このうち716件から回答を得ている。

ケアマネが「全て対応しない」と答えた保険外対応では、「冠婚葬祭、墓参り等の付き添い(51.1%)」「金銭管理(49.1%)」「金融機関での手続き(35.8%)」などが多かった。「有償で対応する」とした保険外対応では、「冠婚葬祭、墓参り等の付き添い(13.6%)」など外出系が目立っている。

このほか、ケアマネが「非常に負担が大きい」と回答した保険外対応では、「長時間に及ぶ電話」が69.2%で最多。以下、「通常の頻度を大きく上回る訪問」が59.7%、「救急車への同乗」が57.1%、「突発的な入院・通院の付き添い」が50.8%と続いている。

日本総研はこうした調査結果を踏まえ、

○ 保険外サービスの活用を考える前提として、ケアマネの業務範囲を明確にしていくことが必要

○ 高齢者の生活全般を支える社会インフラとしてケアマネを捉えるという視点も必要。こうした視点に沿って業務範囲を整理していくべき

といった考え方を紹介。「利用者・家族の理解促進、保険者間の共通認識の醸成が必要」とも指摘した。

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