介護医療院の開設事例集を公表 厚労省

介護医療院事例集(令和2年度事業)(3/30)《厚生労働省》

厚生労働省は3月30日、2021年3月版の介護医療院の開設事例集を公表した。介護療養型医療施設、介護療養型老人保健施設、有床診療所からの各移行事例の中で、開設に当たって職員や利用者などへ説明する際の工夫などが紹介されている。生活の場としての職員の意識の醸成を図る中で、看護職員と介護職員間の「関係がフラットになった」ことで、介護職員の離職が大幅に減少したという事例も報告されている。

・令和2年度事業で取りまとめた事例集を公開しました。

事例集は、三菱UFJリサーチ&コンサルティングが厚労省の委託を受けて作成したもの。介護療養型医療施設からの移行4事例と介護療養型老人保健施設、有床診療所からの移行各1事例について、ヒアリングの結果をまとめている。

紹介している内容は、それぞれの介護医療院の開設に向けた取り組みや、生活施設としての機能を高めるための取り組みが中心。

このうち、介護療養型医療施設(東京都、58床)からの移行事例では、職員への移行の説明に関して、人事考課面接の際に介護分野で働きたいかどうか職員に希望を聞き、希望に沿って介護医療院への異動を行うなど工夫がなされていた。また、生活機能を高める取り組みとして、イベントを増やしたり、職員の制服について白衣をやめたりしている。さらに、こうした新しい取り組みを行うために、備品の置き場や作業手順などの見直しを行うなど、業務の効率化にも注力した。

この事例では、効率化した時間で「どんな看護・介護がやりたいのか」を職員に問い掛けることにも注力し、介護医療院開設後の成果として「看護職員と介護職員間の見えない格差関係が、介護医療院が生活の場であるとの意識が職員間に浸透することで、解消された」との感想が報告されている。

利用者からは負担額や生命保険の扱いなどの質問が

各事例の紹介では、移行についての説明の際に利用者や家族から受けた質問や意見も取り上げている。具体的には、「負担金額の違い」「生命保険などのサービスは継続して対象となるのか」「自立支援ということだがいつ迄いられるのか」などが挙がっていた。

地域の医療機関からの反応については「介護医療院に移行することで診療報酬上の居宅系の類型となり、急性期病床からの直接の利用者への案内ができるとのことで好反応であった。退院支援加算が算定されることが背景にあると考えている」などが報告されている(いずれも介護療養型医療施設からの移行事例)。

コメント[2

コメントを見るには...

このページの先頭へ