リハ職が多い訪問看護、規制の見送りを検討 厚労省


《 社保審・介護給付費分科会 2日 》

リハビリテーション専門職によるサービスの抑制を図ろうと提案していた訪問看護の運営基準の厳格化について、厚生労働省は来年4月の介護報酬改定での実施を見送る検討を進めている。【青木太志】

2日の社会保障審議会・介護給付費分科会で、サービス種類ごとに運営基準の見直し案をまとめた資料を提示。その中にあえて盛り込まなかった。各方面から強い反対意見が出ていることも考慮したとみられる。

第195回社会保障審議会介護給付費分科会資料

厚労省の担当者は会合後、「まだ決めていない。結論を出したわけではない」と強調。今後の具体策の方向性を尋ねても、「色々な手法がある。整理している」などと明言を避けた。

年内に大枠の方針を決定する。リハ職による訪問の単位数・提供回数を見直すなど、報酬上の措置に絞って打ち出す可能性もある。

厚労省が提案していたのは、サービス提供を担う職員に占める看護職員の割合が6割以上となっていることを、一定の経過期間を挟んで事業所の必須条件にするという施策。リハ職が非常に多い事業所、事実上の“訪問リハステーション”が増えている現状への問題意識がベースにある。これまでの分科会では、「訪問看護の本来の役割に沿ったサービスが行われるようにする」などと説明していた。

これに対し、現場の関係者からは異論が噴出。日本理学療法士協会、日本作業療法士協会、日本言語聴覚士協会は共同で声明を出し、「利用者のニーズを排除した改正」「約5000人のリハ職が雇用を失う」などと訴えている。

今回の会合では、全国老人保健施設協会の東憲太郎会長が、「訪問によるリハは医師の指示のもとで提供されるべき。今後もこの考え方を維持すべき」と牽制。日本医師会の江澤和彦常任理事も、「リハは利用者の状態に応じた医学的な判断にもとづいて提供することが重要」とクギを刺した。

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