財務省、介護職の処遇改善を否定 次期改定へ提言 報酬増にも反対姿勢


《 提言は25日、麻生財務相に提出された 》

国の財政を話し合う財務省の財政制度等審議会が25日、来年度予算案の編成に向けた提言(建議)をまとめた。【Joint編集部】

来年4月に迫る次の介護報酬改定にも言及している。

給付費の更なる膨張を招き、それが40歳以上の保険料や高齢者の自己負担の増加に結び付くことから、全体としての報酬の引き上げは避けるべきだと改めて主張。介護職員の処遇改善についても、「国民に負担増を求めてまで進める環境にはない」と否定した。

令和3年度予算の編成等に関する建議

政府・与党は来年度予算案を年末に決定する予定。次期改定に投じられるリソースの多寡もここで決められる。介護現場の関係者や厚生労働省は報酬増、処遇改善の必要性を訴えており、菅政権がこれをどこまで汲み取るかが焦点。水面下の駆け引きは師走に山場を迎えることになる。

財務省は提言の中で、介護の給付費や保険料が右肩上がりで推移してきていること、そうした傾向が今後一段と加速していくとみられることに加え、新型コロナウイルスの感染拡大の影響も強調した。

経済的に苦しい状況にある人が以前より多くなっている現状を踏まえ、「通常のトレンドに加えて、(プラス改定で)更なる国民負担増を生じさせる環境にはない」と指摘。「全体の改定率では国民負担を抑制しつつ、ICTの活用による運営の効率化、エビデンスに基づく報酬体系のメリハリ付けなどを推進すべき」と注文をつけた。

また、業界横断的な国の統計で1人あたりの給与水準が下がっていること、有効求人倍率が低下していることなどを説明。失業者を介護現場に呼び込んだり、既存の「特定処遇改善加算」の算定率を高めたりすることで、追加的な報酬増によらず人材確保を図るべきと求めた。

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