デイケアの基本報酬に月単位体系の新設提案 社保審分科会で厚労省

社会保障審議会介護給付費分科会(第193回 11/16)《厚生労働省》

社会保障審議会・介護給付費分科会で、サービスごとの報酬や基準を巡る議論が大詰めを迎えている。16日のテーマとなった通所・訪問リハビリテーションの両サービスでは、厚生労働省から「リハビリテーションマネジメント加算」の区分を整理し、新たな算定要件としてVISIT・CHASEへのデータ提供について、必須項目を定める方針が示された。また、通所リハ(デイケア)の基本報酬については、月単位で算定する基本報酬体系を新設し、現行の仕組みとの希望する方を選べる「選択制」を導入する案も検討された。

・第193回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料

16日の検討で厚労省が新たに示したのが、デイケアの基本報酬体系で、月単位で算定を行う枠組みのもの。介護老人保健施設(老健)の基本報酬のように、リハビリテーションの機能や事業所の体制などに応じて「強化型」「加算型」「通常型」(いずれも仮称)の3つに区分する。包括的な評価による報酬体系を導入することで、利用者の「心身機能」「活動」「参加」にバランス良く働き掛けるサービス提供を促す。

この新たな基本報酬体系の検討に当たって厚労省は、現行の「規模別」「時間区分別」を基本的な枠組みとした基本報酬の枠組みを残して、希望する事業所が新しい報酬体系に移行する選択式での導入を提案した。

また、デイケアと訪問リハ共通の項目として見直しが検討されたのは「リハビリテーションマネジメント加算」や「社会参加支援加算」と、予防サービスの長期期間利用について。

リハビリテーションマネジメント加算については、デイケアの89.2%、訪問リハ事業所の83.4%(いずれも2019年10月分のデータ)が算定している(I)を廃止して基本サービス費の要件に組み込み、VISITを活用したデータ提出とフィードバックを要件とする(IV)を廃止する。さらに残る(II)や(III)の要件にVISIT・CHASEへのデータ提出を求める。

ただし、VISITやCHASEへのデータ提供は、事務負担の重さなどから参加事業所が少ないことが課題となっている。厚労省はこの日、同分科会に対して5月に稼働したCHASEなどのデータ分析の結果を示したが、ここでも対象となるデータ登録数自体の少なさが複数の委員から指摘された。そこで、21年度介護報酬改定でリハビリテーションマネジメント加算の要件として提供を求めるデータについては必須項目を定めることとした。

さらに、社会参加支援加算についてはこれまでの指摘などを受け、算定要件や名称を見直す案が示された。

デイケアの基本報酬の包括化については、河本滋史委員(健康保険組合連合会常務理事)が賛同したが、選択制という方法を取ることについては「報酬体系の簡素化の観点から、経過措置を設けて新たな報酬体系に移行していくべき」だと指摘した。

また、河本委員や安藤伸樹委員(全国健康保険協会理事長)は、リハビリテーションマネジメント加算の要件としてVISITやCHASEへのデータ提供の必須項目を定めることに賛成。CHASEの利用者フィードバック票の情報を「非常に有用」と評価した上で、事業所に対してメリットを強くアピールするよう求めた。一方で東憲太郎委員(全国老人保健施設協会会長)は、現場の入力負担を理由に「必須項目を定めることはあってはならない」と強く反対し、これを進めるのであれば、ICT機器の導入支援の拡充や経過措置が必要だと主張した。

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